NHKから国民を守る党(N国)の立花孝志党首は9日、国会内で会見し、この日警視庁から脅迫容疑で任意の事情聴取を受けたことを明らかにした。今年4月の統一地方選で、N国から東京都中央区議に当選した二瓶文徳氏について、立花氏が動画投稿サイト「ユーチューブ」で発言した内容が理由。立花氏は「朝の10時18分に電話があり、午後2時から月島署で約1時間、被疑者として聴取を受けた」と説明。11日にも聴取を受けるという。

二瓶氏は4月の統一地方選でN国から出馬、当選したが、党側と金銭トラブルになり、6月に除名。問題の動画は7月3日に投稿され、立花氏は二瓶氏について「徹底的にこいつの人生をつぶしていく。覚悟しておけ」「裏切り者」などと発言。二瓶氏が、警視庁に被害届を提出した。

会見は当初、立花氏の出処進退に関するものと通達されたが、立花氏は「今直ちに(議員を)辞めることはしない」と述べた。その上で「少なくとも有罪になったら、辞めないといけない。世間から相当たたかれるなら辞める」と話し、「今後の選挙に出ないということではない」と加えた。

立花氏は「脅迫と取られても仕方ない動画をあげたのは間違いないが、まったく問題ない案件。議員なら言いたいことがあれば言論で返すべきで、警察ではなくまず私に言うべきだ」と訴えた。「警視庁が乗り出すとは、警察もそんなに暇なのか」「参院選で当選する前の発言。政治的な圧力があるのかもしれない」と、言いたい放題。「被疑者になったのは5度目だが、起訴は1度もない」という。今後、弁護士と対応を検討するとしている。

これまでもNHKやマツコ・デラックスらを批判し、物議を醸している立花氏。10日に二瓶氏が区議会の委員会に出るとして、委員会を訪れての「直接対決」を予告した。混乱する可能性がある。【中山知子】