ノーベル化学賞が9日、スウェーデン・ストックホルムで、スウェーデン王立科学アカデミーから発表され、旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)ら3人が受賞した。

吉野氏は、未来の日本を支える子どもたちへメッセージを求められると「私自身、そうなんですけど誰かによって人生が変わる時がある。私は小学3、4年の頃…」と語った。

その上で「私というわけではないですけど、全英で、しぶこさんが勝たれましたよね。明るい話題で子供の人生が変わるきっかけになるといい」と、女子プロゴルフの渋野日向子(20=RSK山陽放送)が8月のAIG全英女子オープンを制したことを引き合いに、日本人の世界での大きな活躍が、日本の未来の子どもたちに大きな影響を与えると強調した。

また昨年、受賞を逃した際、会見で記者に対し「また頑張ります」と快活に答えたことを引き合いに、謙虚でいられる理由を問われると、好きな座右の銘として「みのるほどこうべを垂れる稲穂かな」を挙げた。その上で「それなりの年になった。へりくだるわけではないが、こうべは垂れています」と笑った。【村上幸将】