渡辺明棋王(35)への挑戦権を争う、将棋の第44期棋王戦挑戦者決定戦2番勝負第1局が16日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われ、後手の佐々木大地五段(24)が本田奎(けい)四段(22)を下した。

この棋戦の挑決はベスト4以上で敗者復活戦を行う。トーナメントを無敗で勝ち進んだ本田に対し、準決勝敗退後、こちらに回った佐々木が1勝したため、第2局が27日に同所で行われる。勝った方が渡辺への挑戦権を得る。

どちらが勝っても、タイトル戦には初登場。本田が勝つと、1989年(平元)の第55期棋聖戦の屋敷伸之、92年の第33期王位戦の郷田真隆以来、3人目の最低段位での挑戦権獲得となる。プロ入り1年2カ月での初挑戦は、1年1カ月の屋敷に次いで2番目の記録になる。佐々木が勝てば、フリークラスでデビューした棋士として初のタイトル挑戦となる。