新型コロナウイルスが感染拡大してから初となる国政選挙の投票が26日、静岡県内で行われている。自民党の望月義夫元環境相の死去に伴う衆院静岡4区補欠選挙には、新人4人が立候補。投票所での感染予防策や投票を行う住民の様子はどうか-。静岡市清水区在住で日刊スポーツ静岡支局の神谷亮磨記者(34)が、実際に投票した。

午前9時過ぎに同区内の投票所に向かうと、既に投票を待っている市民がいた。入り口には消毒液と、ビニール製の手袋が用意されていた。使用は個人の自由だが、ほとんどの市民が手袋をつけて投票を行っていた。

記者も両手に手袋をつけて投票所に入った。受け付けをする担当者も、マスクと手袋を着用。プラスチック製の仕切りの下にある差し入れ口から、投票用紙を渡していた。

来場者の足元には、「密集」を避けるために1メートル間隔で印がされていた。記者が入場から投票し、外に出るまでの時間は約2分。感染予防対策に万全を期していると感じたが、わずかな時間のためだけに使った手袋を捨てるのは、もったいない気持ちにもなった。

さらに、今回の選挙で注目されていたのは、同姓同名の立候補者がいることだ。投票用紙を渡す担当者からは「年齢を書いても構いません」と案内された。私の後ろにいた高齢の女性には「同じ名前の候補者がいるので」と、丁寧に説明するなど、対応はスムーズだった。

選挙区内では、防災無線を通じて「コロナウイルス対策をしっかり行っているので、投票に行きましょう」との呼び掛けがあった。異例の対応が多い今回の選挙。26日夜に開票が行われ、当選者が決まる。