藤井聡太七段が17日、17歳11カ月の史上最年少で初タイトルを獲得した。大阪市「関西将棋会館」で行われた第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第4局で、渡辺明棋聖(36)を下した。対戦成績を3勝1敗とし、うれしい初戴冠を果たした。終局後の会見は以下の通り。

-本局を振り返ってください

バランスの取り方が難しく、途中から自信のない展開でした。

-矢倉は1、2局と連勝していますが

序盤は第2局と同じような形でした。玉の薄い形が続くので、難しい将棋かなと思っていました。

-中盤は劣勢?

先手に手段が多いような感じで、自信は持てませんでした。

-勝ちを意識したのはどこで

最後まで分からなかったです。

-初タイトル獲得のご感想は

獲得できたのは非常にうれしい。まだ実感がないというのが、正直なところです。渡辺先生と5番勝負で対局して、勉強になったところもあります。

-タイトルホルダーとしてこれからいろいろとプレッシャーもあるかと思いますが

責任のある立場になるので、よりいっそう精進して、いい将棋を指したいです。

-終局直前はどんな感じでした

最後まで際どいと思っていましたので、局面以外のことは意識していなかったです。

-今シリーズで印象に残っているのは

第3局でこちらが気付いていない好手を指されて、勉強になりました。

-第2局では後手5四銀と後手3一銀が「神の手」と報道されました

どちらも手の広い局面でした。いろいろあったかなと思うのですが、自分なりに考えて指せたのが良かったです。

-3日後に18歳の誕生日を迎えますが

気にしていないのですが、結果を残せたのがうれしいです。

-第2次藤井フィーバーになりそうです

多くの方に注目していただいて、観戦いただけるのはありがたいこと。これからもそれに応えられるような内容の将棋を指したいです。

-家族にはどう伝えますか

いつも自分から結果を報告することはありません。対局はいつも見てくれているので、結果を出せて良かったです。

-過密日程での対局でしたが

王位戦第2局(13~14日、札幌市)から中1日でしたが、前日に十分休息が取れて、いい状態で臨めました。これからも体調管理に努めたいです。

-AIとの共存の中での可能性について、どうお考えですか

棋士とソフトの対局が話題になりましたが、今は共存の時代に入ったのかな。プレーヤーとしてソフトを活用することで、自分自身成長できると思っていますし、盤上の物語は不変の物。その価値を伝えていけたらと思います。観戦の際の楽しみの1つにもしていただければ。

-次の目標は

今回得た物がいろいろあります。実力を高めて、成長につなげられるようにしたい。結果としてさらなる活躍ができればと思います。