新潟地裁で7日に開かれた、覚せい剤取締法違反事件の裁判員裁判の公判中に、裁判官の1人が居眠りし、弁護人や検察官などに謝罪していたことが10日、分かった。

新潟地裁によると、7日の裁判は被告人質問などが行われた。外部からの指摘で、3人の裁判官の内1人が、公判中に居眠りをしていることが発覚。裁判官は地裁の調査に「前日の夜、よく眠れなかったこともあり、何度か睡魔に襲われた」と話しており、居眠りは複数回に及んだとみられる。裁判は午前10時から午後4時30分まで開廷していた。

翌日8日の裁判では、裁判官らが、弁護人、検察官、裁判員に謝罪した。この影響で、裁判の開始が30分ほど遅れたという。地裁の小林宏司所長は「誠に遺憾である。今後こうしたことがないように、周知徹底したい」とコメントを出した。居眠りをした裁判官の処分は、事実関係の調査の上、適切に対処するという。【沢田直人】