★2日、首相・高市早苗のインドでの首脳会談などを受け、中国外務省の郭嘉昆(グォ・ピンイン)副報道局長は会見で高市政権が掲げる外交政策「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を巡り「自由や開放を叫びながら心の中では対立と対抗を考えている」とし「平和と発展、協力を求める地域の国々の願いに反しており、賛同は得られない」と強く反発した。反中国包囲網をアジアに敷こうとする日本の動きに敏感と言える。
★実は5月2日、首相がベトナムのハノイで「FOIP進化宣言」をした時も9日に中国国防省の蒋斌報道官が会見で「根拠のない批判を繰り返し、対立をあおっている」と批判した。高市政権はフィリピン、ベトナム、インド、オーストラリアとは経済安保の名の下に資源、情報通信、武器輸出と関係が良い。フィリピンには海上自衛隊の中古護衛艦「あぶくま型」やTC-90航空機、陸上自衛隊の「03式中距離地対空誘導弾(中SAM)」が導入され、またオーストラリアには導入を計画するフリゲート艦11隻の共同開発候補に「もがみ型」護衛艦が選ばれる可能性がある。
★そうなると南シナ海の覇権について中国は牽制(けんせい)していると言える。インドは5月下旬、中国と関係の深いベトナムに超音速巡航ミサイルシステム「ブラモス」を販売。3月にもインドネシアに「ブラモス」を販売、マレーシアとタイも導入を検討している。すると1日、ロシア外務省のザハロワ報道官が会見で「我々は、軍事再強化を加速させようとする日本政府の動きを注視している。米国の中距離・短距離ミサイルシステムを配備するために日本の領土が提供される、それが一時的であれ恒久的なものかを問わず、アジア太平洋地域の安定と安全保障に深刻な悪影響を及ぼし、ロシアの極東国境に対する直接的な脅威となる措置であると捉えている。防衛力強化を目的とした対抗措置をもって対処せざるを得ないことを警告せざるを得ません」と発言。双方の軍事ブロック化を牽制している。火種を作り、高市政権の防衛力強化の理由は出来上がった。(K)※敬称略


