空間演出などを行うアーティストで、東日本大震災の被災地支援を行うLOVE FOR NIPPON代表のCANDLE JUNE(キャンドル・ジュン)氏(48)が12日、福島県楢葉町のナショナルトレーニングセンターJヴィレッジで開催され、オンラインでも配信された、環境省主催の「福島、その先の環境へ。シンポジウム2022」に出席した。

その中で東京電力福島第1原発の呼び名について「福島第1原発だけ県名。3月11日が近づくと連呼される。事故を知らない世代でも、それが起こる。原発ネームを変えるところから始めて欲しい。原発反対運動をしていた時、最も怖いと思ったのは風評被害」と、福島第1原発の名称変更を提案した。さらに「放射線量だけでなく農薬もある。安全数値を作って欲しい。正しい物差しを作り(原発の)名前も、発信する側も意識して欲しいというのが切実な思い」とも語った。

CANDLE JUNE氏は東日本大震災発生後、月命日の11日に毎月、福島県内各地でキャンドルナイトを行い、3月11日には「SONG OF THE EARTH 311 FUKUSHIMA」を開催している。「11年、活動していますけど、復興って遠いですよね…という気持ちが、ずっとあって。(福島の)子供たちに対して、謝りたい気持ちがある。福島を語ることが出来ないから、ずっと通って、11日にイベントをしている」と活動について説明。その上で「目標は、福島県民全員と仲良くなるということ。環境省さんに福島で、ちゃんと語り合う場を作って欲しいんですとお願いし、シンポジウム開催となりました」とシンポジウムの趣旨を語った。

今後について聞かれると、手元のフリップに「これからも福島へ」と書いた。「自分は、たくさんの人の思いを聞かせてもらった。何年かたって『出会えて良かったよ』と(福島の人の)思いも表現も変わる。風評被害の加害者側は、福島の外に住んでいる我々。伝えていかないと…被害をなくしたい。勝手ながら代表として通いたい」と福島に通い、支援を続けていく考えを示した。