お笑いコンビ、爆笑問題太田光(57)が10日、第26回参院選のTBS系選挙特番「選挙の日2022 私たちの明日」(午後7時57分)に生出演し、中継出演した自民党河野太郎広報部長に防衛費問題、核の最終処分場問題について質問した。

太田は「高市(早苗政調会長)さんは、(防衛費がGDP比)2%に意味があるんだと、それだけの覚悟をしているんだと、数字がメッセージなんだと言っていますよね。岸田(文雄首相)さんは積み重なった上で2%になるかもしれないと言っている。2つの意見が自民党内で、分かれたまま選挙に突入した。こういうことをやっていると自民党はそのうち国民の信頼を失うんじゃないかって気もしないではない」と問うた。

河野氏は、過去の予算規模、現在の予算の例をあげ、「5兆円の防衛費を2倍にするという目標としてかけ声はいいですけど、実際にその金をどこから調達してくるのかということは、きっちりつめなければなりません」。

太田は、自民党内で意見が違う状況は不自然で、選挙前に一本化しないのは国民に不親切ではないか、と繰り返し質問。河野氏は「まず、どういう戦い方になっていくのかというところの議論をしっかりしていかないといけないんだろうと思います。おそらく、これから先、5年後10年後有事が起きたときにどういう戦い方になるのか見極めなければ、何が必要なのか、申し上げるわけにはいきません」。

太田が「はっきりいって、高市さんとは違う意見を持っているという解釈でよろしいですか?」と確認すると、河野氏は「それは党内で議論をしていこうということは変わりありません」。

また太田は、北海道の寿都(すっつ)町、神恵内村が核の最終処分場として議論されていることについて、河野氏に質問。2つの町しか議論されていないことや、自民党による広報に問題があるのではと疑問を呈した。

河野氏は「最終処分場が必要だというのは、おっしゃる通りです。ただ、それをどこにするかというのは、しっかり議論をして、地元のみなさんのご理解もいただいた上で、決めなければいけない」。さらに「その問題をわーわー取り上げてやるのがいいのか、きちんと適地があるのかどうかを調べた上で議論するのがいいのか、そこはやり方の問題。いたずらにわーわー議論してもそれぞれの地域のご納得をいただけるとは思いません。議論の前にきちんと調査をして、適地があるのか」となど回答。2人の議論は平行線をたどり、ホラン千秋が「お時間が来てしまいました。河野さん本当にありがとうございました」と引き取って中継が終了した。

太田は、昨年秋の衆院選で、同局系選挙特番に初挑戦。中継でのやりとりから、議員から「失礼だよ」と叱責(しっせき)されるなどして、話題となっていた。

ほかに「Nスタ」(月~金曜午後3時49分)のホラン千秋、同局井上貴博アナウンサー、「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜午後1時55分)の石井亮次アナウンサー、「news23」(月~木午後11時、金曜午後11時30分)の小川彩佳アナウンサーが出演。

番組では、議論の様子を従来の中継スタイルだけでなく、特設のメタバース空間で行う。メタバース空間には、太田、ホラン、経済学者の成田悠輔氏も参加予定。

番組は午後11時までの前半と、以降の後半の2部制で、約5時間に渡って生放送される。