将棋の最年少5冠、藤井聡太棋聖(竜王・王位・叡王・王将=19)が永瀬拓矢王座(29)の挑戦を受ける、第93期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第4局が17日、名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われる。 第3局まで終え、藤井が2勝1敗とリード。19日に20歳の誕生日を迎える藤井は10代最後の対局で棋聖3連覇、5冠堅持を目指す。永瀬の棋聖挑戦は6期ぶり2度目で、初奪取を狙う。両者は16日、現地入りし、必勝祈願を受けた。

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かど番の永瀬は巻き返しを誓った。「フルセットにつなげるために頑張らないといけないと思っている。」と意気込みを語った。研究パートナーとの藤井とタイトル戦で戦うのは初めて。後輩棋士を研究会で鍛える姿が、新兵を鍛える鬼軍曹の姿とダブって見えたことから「軍曹」の異名を持つ永瀬は今シリーズについて「自分の中で収穫が多くあった。藤井さんがなんで強いのか少しずつ分かってきた。そこを自分なりに勉強に取り入れて、少しでも棋力を上げられるように意識して毎日を過ごしてきた」。軍曹の“天才対策”にも注目だ。