81歳の誕生日を迎えたバイデン米大統領が20日、ホワイトハウスで感謝祭を前に毎年執り行われている七面鳥を恩赦する恒例行事で米歌手テイラー・スウィフトを「ブリトニー(・スピアーズ)」と呼ぶ失言で物議をかもしている。

バイデン大統領は、「(恩赦を与えられた)リバティーとベル(2羽の七面鳥の名前)は、激しい競争を勝ち抜かなければならなかった。努力し、忍耐強さを示し、1000マイル以上も旅をしなければならなかった」と述べ、食用の七面鳥が恩赦を受けるまでの過酷な道のりについてスピーチした。その際に、今夏に全米ツアーを大成功させた歌手ビヨンセとテイラー・スウィフトのチケット争奪戦を引き合いに出そうとしたところ、「(ビヨンセの)ルネサンスツアーやブリトニーのツアーのチケットを手に入れるよりも難しいと言ってもよいでしょう。彼女は今、落ち込んでいる。ちょっと暖かいブラジルにいる」と述べ、名前を間違えるハプニングが起きた。

スピアーズはしばらくツアーは行っておらず、ブラジルで公演しているのはスウィフトであるため、発言は誤りであることは明白。単なる言い間違いだったのか、名前を勘違いしたのかは不明だが、ネットでは「キャリア最大の失言」などと批判されている。

そんなバイデン大統領はこの日、誕生日を迎えて史上最高齢の大統領となった。自身の公式インスタグラムアカウントで、たくさんのろうそくに火をともした誕生日ケーキを前に座る写真を公開。しかし、ケーキが燃え上がっているように見えることから、「ケーキはアメリカを象徴しているようだ」とのコメントが寄せられるなど炎上。政策の失敗で熱さを感じていると皮肉るユーザーやインフレと結びつけるようなコメント、さらに「バイデンは高齢。ケーキは火災の危険がある」と書き込むユーザーまでおり、名前の言い間違いに続いて「あの写真はいただけない」と批判を浴びる結果となった。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)