自民党の派閥パーティー券問題に関連し、所属する安倍派からキックバック(還流)を受け、還流分を政治資金収支報告書に記載していなかったとされる世耕弘成参院幹事長(61)をめぐり、世耕氏が理事長を務める近畿大の教職員組合が大学側に対し、世耕氏の理事長辞任などを求める団体交渉要求書を提出していたことが分かった。

近畿大学教職員組合のX(旧ツイッター)は11日の投稿に、「本日、学校法人近畿大学に対し、世耕弘成理事長の辞任等を求める団体交渉要求書を提出しました」と記した。「『捜査への影響』を口実にキックバックの有無すら明言しない不誠実な態度は、政治不信を招くだけでなく、学校法人理事長の対応としても不適切で、本学の社会的評価の低下を招く行為であると考えます」ともポストしている。

続く投稿では、世耕氏の理事長辞任や世耕氏による大学関係者への説明会の実施など7項目について、今月21日の団体交渉の場での回答を求めている。

また、別の投稿では「近畿大学関係者がみな、世耕理事長の行為・対応を黙認しているわけではなく、学内にはこうした意見もあることを知ってください。そして、この要求に対する学校法人近畿大学・世耕理事長の対応に、みなさまご注目ください」とも記した。

世耕氏は、2011年10月に近大の理事長に就任した。