岸田文雄首相は24日の参院予算委員会で、防衛副大臣を務めた自民党の宮沢博行衆院議員(49=比例東海ブロック)が、25日発売の「週刊文春」に不倫問題を報じられる見通しであることを念頭に、24日に突然議員辞職願を提出したことをめぐり、その理由について「一身上の都合とうかがっている」と述べた。「ご自身の政治活動などについてさまざまな理由があり、それを受けて議員を辞職したいと申し出たと承知している」とも話した。

立憲民主党の蓮舫参院議員の質問に答えた。

蓮舫氏に「『政治活動にさまざまな理由があって辞める』。それでよしとしたのか」と指摘されると「それを党として受け入れると判断をした」と述べたが、判断の根拠を問われると、あいまいな発言に終始。「辞めると判断したのは本人。それを受け入れた」と釈明した。

蓮舫氏は「文春オンライン」が、宮沢氏が妻以外の女性と同居していたなどとする内容の記事を配信していることに触れ、首相も「報道が流れていることは承知している」と述べた。

蓮舫氏はその上で「私生活での不適切な行為。1人で勝手に辞めさせるのではなく、ヒアリングをして厳格な処分、(本人に)説明をさせてから辞職させるのが(首相の)役割ではないか」と指摘。

辞職願はまだ衆院本会議で許可されていないことから「自民党総裁として取り下げるよう指示し、説明、処分をしてから辞職させるべきだ」と促したが、首相は「辞職の判断はご自身が決める」と述べた。一方で「説明責任を果たすのが重要なのは、ご指摘の通りだ」と述べ、宮沢氏に説明責任を果たすよう求めた。