参政党の梅村みずほ参院議員と、共産党の山添拓政策委員長が27日放送のBS朝日「朝まで生テレビ!」に出演。外国人政策についての議論で激しい応酬を繰り広げた。
参政党が参院選で14議席と躍進したことについて聞かれた梅村氏は「私たちのもとにたくさん寄せられたのは、現状に対する不満と不安」と前置きし「日本人ファーストという、たたかれもしましたが、この言葉の持つ意味は2つあると思っている。1つは外国マネーで日本を豊かにするんじゃなくて、私たちが今、お財布が苦しくて、生きていくのが大変だ、分厚い中間層と言われた人たちが今、弱者寸前まで来ている。この日本人を元気にして、日本でマネーを回していこう、という気がないのか、という怒り。もう1つは、外国資本によって日本の不動産、土地、企業の買収が進んでいる。領土領空領海を守るというのは、当たり前の国会議員としての責務なんですけれど、それもなかなか打つ手なし、となっている。オーバーツーリズムの問題、不法に滞在している方を速やかに送還できない、という問題で、日本人が危機感を感じている。対外国人政策と経済のの問題、この2つがクリティカルに、国民の皆さんのニーズに合ったのではないか」と分析した。
これに対し、山添氏は参政党の躍進を認めた上で「梅村さんのおっしゃった話の中で、どうしても指摘しなくちゃいけないのは、外国人政策ということが焦点のように描かれた。本来は自民党政治をどうするか、ということが焦点だったと思います。賃金が上がらない問題や、税金の苦しい負担。自民党政治をどうするかが正面から問われたが、途中から、新しい党が伸びるかどうか、その中で外国人政策が焦点であるかのように描かれ、しかもその際は、外国人に対しての、事実に基づかない、デマと言っていいような話が振り向かれて、偏見があおられたと思います」と語った。
梅村氏は「それは違うと思います」と即否定。ただ山添氏は発言を続け「ちょっと待って。例えば『外国人が増えて犯罪が増えた』。むしろ検挙件数はうんと減っている。20年で3分の1ですよ。『生活保護を悪用している』。そういう事実はありません。『生活保護3割』とありましたが、3%に満たないですよね。あるいは『外国人が国民健康保険を悪用している』。いや、国保に入っている人はいますけど、しかし医療を受けている人は少ないです。その3分の1ぐらい。むしろ保険料を払って日本の医療の支え手にもなっている。にもかかわらず、デマまで振りまいて、外国人が、暮らしの厳しいことの…」と例をあげて説明した。
梅村氏は「いやいや、山添さんのように擁護をしてきたから、『区別と差別』が分からないという」と反論。山添氏は「区別の問題じゃない。事実の問題。私が言っているのは事実の問題」と返すと、梅村氏は「検挙率が減ったからいいのか、といったらいいわけないんですよ」と激しい応酬となった。
山添氏は「待って、じゃあ、梅村さん。外国人が増えているけども犯罪は減っているということ、それはお認めなんですね」と確認すると「そうです。私自身は減っているのは認めてます。減っていても、減っているからいい、ではないんです」。山添氏は「だけどね、あおられているのは…不安をあおっているわけですよ」と続けると、梅村氏も「『差別と区別』は本当に必要なんですよ」と応じた。山添氏が「外国人とひとまとめにしてね…」と言いかけると、梅村氏は「結果を見たら分かるじゃないですか、選挙で民意を得たのはどちらなんです?」と返し、山添氏は「ですから、それがデマに基づくものであれば、世論を誘導してますよ」と反論。梅村氏は「そんなことはございません」と否定した。
さらに立憲民主党の吉田はるみ衆院議員が「ひとつだけ正したいことがありまして、梅村さんがおっしゃっていた『外国マネー』という話がありました。今、東京証券取引所の6割が海外の機関投資家です。そのマネーが引き上げられたら、日本経済がどうなるでしょうか。大企業、こちらの株主にもたくさんの外資が入っている。それを全部引き上げたら、日本経済がどうなるか。そういった、もう一歩進んだ経済の議論、共生というところに向かって我々が何ができるか。それが、日本に暮らす皆さんの生活を豊かにしていく。それはここにいる政治家みんな同じ気持ちだと思う」と指摘。これに対し梅村氏は「そういう風におっしゃいますけど、議席が伸びてないのは何故か、考えて下さいよ」と返し、吉田氏も思わず苦笑。スタジオも騒然となった。
日本維新の会の守島正衆院議員も議論に参加し、「外国資本を否定するんであれば、USスチールを日鉄が買収するというのは反対なですか?」と質問。梅村氏は「いいえ、程度の問題なんですよ。地政学上、中国と非常に近いんですよ、わが国は。海外マネーと言っても中国がじゃんじゃん入っている。私たちはできたばかりの政党で、『今すぐ海外マネー出て行け』と言って全部できるわけない。でも、こういうメッセージが刺さるのは、自民党がそういう政策を打ってこなかったから。ちゃんとハンドリングしてこなかった」と主張した。
ここで山添氏が再び「外国人が、とひとまとめにすると、ひとつひとつの行為や規制や法律の問題ではなく、外国人、と論じ出すと、支持している人の中にいろんな人がいると思いますけど、やっぱり、外国人ひとまとめにして差別の対象にする人が、すでに出てきてますよ。御党の党首も演説の中で差別的な発言をしていた」と切り出すと、梅村氏も「言わせて頂きますけど、外国の方も演説で応援に来ますよ」と応酬。山添氏は「もちろんそういう方もいるでしょう。いるでしょうけども、支持している方の中から、すごく排外主義的な動きが広がってきている」と提起すると、梅村氏は「そうやって『差別だ、差別だ』ってあおっているのは、そちらなんじゃないですか?」と平行線となった。
ここでれいわ新選組の高井崇志氏が参加して、日本で「経済格差が広がっている」とした上で、「格差が広がると外国人にターゲットが向くのが世界的傾向」と総論的に分析。議論の対立は収まった。

