政治ジャーナリスト田﨑史郎氏は、6日夜に放送されたBSフジ「プライムニュース」(月~金曜午後8時)に出演。自民党総裁選での高市早苗新総裁(64)の勝利の影に、麻生太郎最高顧問(85)の存在が取りざたされていることを念頭に「今回は麻生さんのひとり勝ちですよ」と語った。

党内で唯一残る派閥麻生派(43人)を率いる麻生氏は、今回の総裁選投開票日前日の3日、決選投票を念頭に「党員を最も多く取った候補」への投票を、派閥の議員らに指示したとされる。結果的に、1回目の投票の議員票で小泉進次郎農相(44)に16票の差をつけられた高市氏は、決選投票で進次郎氏を4票上回った。地方票では他候補を圧倒した高市氏の「大逆転勝利」の立役者が、麻生氏とされる。麻生氏は昨年の総裁選では高市氏を支援して敗れ非主流派に転じたが、今回は「復権」に成功。7日に行われる党役員人事は麻生派や、総裁選で高市氏を支持したとみられる議員の顔ぶれがそろう見通し。

一方で、進次郎氏の後見人の菅義偉元首相(自民党副総裁)や、進次郎氏に投票したとみられる岸田文雄前首相は、昨年は石破茂首相の勝利に動いたが、今回は麻生氏との「キングメーカー権力争い」に敗れる結果となった。

今回敗れた形の菅氏や岸田氏の影響力低下の可能性を問われた田﨑氏は、「今回は麻生さんのひとり勝ち。(石破茂首相が勝利した)去年は、岸田さんと菅さんだった」と指摘した上で、岸田、菅両氏の影響力が低下する可能性を問われると「この後静かにしているといえば、闘志を燃やしていると思う」と否定的な見方を示した。

「すぐに何かが起きるわけではないが、(今回は)参院選で石破首相が負けたので、一気に(反石破派の議員が)おろしにかかった。何かきっかけがあれば一気に動くため、(菅、岸田両氏は)爪を研いでいると思う」とも述べ、キングメーカー権力闘争の火種は党内に残ったままとの見方を示した。