世界ランク1位のイクイノックス(牡4、木村)が歴代最多得票数に応える。宝塚記念(G1、芝2200メートル、25日=阪神)のファン投票の最終結果が8日に発表され、21万6379票の1位で選出された。この日は滞在中の栗東で2週前追い切りに臨み、単走でCウッド6ハロン84秒2-12秒2を計時。関西初出走へ着々と準備を進めている。

人気も実力も最強だ。世界ランク1位のイクイノックスが、史上初の20万票超えで断トツの当選を果たした。歴代最多記録(22年タイトルホルダー=19万1394票)を2万票以上も更新。木村師は「喜ばしいことですし、すごく責任を感じます。また、たくさん支持していただける馬に携われて、非常にありがたく思っています」と感謝した。

関西初出走に備え、万全の準備を整える。ドバイシーマクラシック圧勝から無事に帰国して、すでに4日から栗東入り。この日はCウッドを6ハロン84秒2-12秒2で駆け抜けた。余力残しながら漆黒の馬体を弾ませ、躍動感ある走りを披露。美浦から駆けつけた指揮官も「順調にトラブルなくきているなと感じられました」と評価した。

あとは環境に慣れるだけだ。堂々たる見た目ながら繊細さも秘めており「ホームにいる時とかなり違う状況なので、ちょっとドギマギしているところもあります。(いつもは)前向きで隊列を引っ張っていくのが、他の馬を頼って歩いている感じ。(だからこそ)できるだけ早く来たかった」と説明した。本番まで半月余り。着実に必勝態勢を固めていく。

【太田尚樹】