これぞ横綱相撲だ。3番人気エルトンバローズ(牡、杉山晴)が3連勝で重賞初制覇を飾った。好位3番手から鮮やかに抜け出した。勝ち時計は1分46秒9。

西村淳也騎手(23)はマーメイドSに続く重賞騎乗機会2連勝を達成。同馬は夏場を休養に充て、秋以降はマイル路線をメインに戦っていく予定だ。

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爽快感が体中を走り抜けた。エルトンバローズとの勝利を確信し、西村淳騎手はド派手なパフォーマンスとともにゴールを迎えた。馬上で立ち上がる。スタンドへ投げキッス。そして、極めつきはガッツポーズ。「これで負けたらしょうがないという雰囲気で向正面は乗っていました。本当、抜群でしたね」。道中は3番手の内。前2頭を外からかわすだけだった。お手本のような好位差しに、喜びが爆発した。

止まらない進化がなによりもうれしい。鞍上は「1戦1戦、成長してくれています」と勝利をかみしめた。コンビを組んで3戦3勝。今回、手綱を取って初めてコーナー4回のレースをともにした。小回りコースも初だったが、1週前追い切りで感じた具合の良さには自信があった。杉山晴師も「今日に関しては満点を与えたい。ジョッキーに」と最敬礼だ。2週前にマーメイドSをビッグリボンで制し、重賞騎乗機会2連勝。自身の勝率の最も高い福島で最高の結果を得たことで、早くも夏男襲名の予感を漂わせる。

連勝街道に乗ったパートナーは秋を見据えて夏を休養に充てる。秋以降は中距離ではなく、マイル路線を歩む見通しだ。杉山晴師は「トモがしっかりしてきて、しまいも走れるようになった。もう1つ、2つと力をつけていけば」とG1挑戦も視野に入れる。西村淳騎手は「もっと上を目指していい馬。これからも期待したいと思います」とさらなる出世を想像した。何度となく春の天皇賞馬ジャスティンパレスの併走パートナーを務めた有望株。大舞台制覇を意識できるだけの馬が、今年も快晴のみちのくから出てきた。【松田直樹】

◆エルトンバローズ ▽父 ディープブリランテ▽母 ショウナンカラット(ブライアンズタイム)▽牡3▽馬主 猪熊広次▽調教師 杉山晴紀(栗東)▽生産者 桑田牧場(北海道浦河町)▽戦績 7戦3勝▽総収得賞金 6096万7000円▽馬名の由来 人名より+冠名