抜けるような青空の下で、笑みがはじけました。ルーキーの小林勝太騎手(20=小野)が札幌11Rの大雪ハンデを勝ちました。今年8勝目がメインレース初勝利。8番人気ライラボンド(牡4、杉浦)とのコンビで、迫力のある大外まくりを決めました。出負け気味のスタートをした時点で、後半勝負に賭けたといいます。

小林勝騎手は「先行力を生かす競馬を頭に入れていたのですが、スタートが甘い馬なので。ダートスタートでもあったので、スタートで踏み遅れたときに能力があると信じて切り替えました。外々を回したので楽な勝利にはなりませんでしたが、応えてくれた馬に感謝です」と話しました。

何事も“初めて”は人生1回きり。改めてメインレースの感想を同騎手に伺うと、こんな答えが返ってきました。

「杉浦厩舎のいろんな馬に乗せていただいて、いい結果を出せていない中でも、今回は(減量のない)特別競走でこれだけの馬を乗せてもらえました。勝ったことで自分の自信につなげたいですが、馬の力で勝たせてもらったので反省するところを反省して、もっといいレースができるようにしたいです」

勝ってかぶとの緒を締める-。まさしくこの言葉通り、応援したくなる気持ちのいい青年です。小学4年時の12年にジョッキーベイビーズ優勝、競馬学校卒業時にはアイルランド特別大使賞を受賞。この日の勝利も大切な節目となったことでしょう。

明日13日は札幌で2Rスターウイン、3Rハットグットゲット、6Rサイモンポーリア、12Rウッドショックの4鞍に騎乗。ファンを沸かせるレースを楽しみにしたいと思います。【松田直樹】