サマーマイルシリーズ最終戦、京成杯AH(G3、芝1600メートル、10日=中山)の最終追い切りが6日、東西トレセンで行われた。「追い斬り激論」は美浦から木南友輔記者がウイングレイテスト(牡6、畠山)、栗東からことは(下村琴葉)記者がラインベック(せん6、友道)をプッシュする。

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ことは さあ、秋競馬。3連勝なるか、ですね。

木南 俺の予想は連敗街道をまっしぐらだけど…。新潟2歳Sはアスコリピチェーノ、新潟記念はノッキングポイント。ここ2週は激論で取り上げた関東馬が絶好調なんだよね。

ことは そこで、ウイングレイテストですか。前走の中京記念(4着)は私も滞在中の栗東で取材しました。今回はホームの美浦で最終追い切り。どうですか?

木南 ウッドの3頭併せで紫苑S出走のミシシッピテソーロとは併入。もともと動く馬だけど、いいアクションだったと思うよ。

ことは 前々走の米子Sも4着。あと少しですよね。

木南 今回と同じ舞台だった春のダービー卿CTも5着。「直線向いたときは勝てるかなって感じなんだけど、そこからの踏ん張りがいつも足りなくて…」と畠山師も歯がゆい感じ。今回は1週前にブリンカー着用。「刺激になって、最後につながってほしい」と。

ことは サマーマイル王者の可能性を残してるんですよね。楽しみな1頭です。

木南 栗東はラインベックか。3冠牝馬アパパネの3番子。関屋記念は1枠のワンツーという典型的な内有利の展開を8枠16番から3着。中身は濃かった。

ことは 中間もダメージがなくて、順調です。先週はCウッドで6ハロン78秒5の猛時計。最終追い切りは栗東坂路を単走ですが、活気のあるフォームで登坂しました。グイグイ伸びて4ハロン55秒0-ラスト12秒0の時計も出てます。

木南 アパパネの子はアカイトリノムスメが秋華賞を勝ったけど、男の子は気性が難しい印象があるよ。

ことは ラインベックは22年の新潟大賞典後に去勢した効果が大きくて、友道師も「見た感じも落ち着いて、普段の様子も違うし、競馬に行っても違う。開幕週の馬場もいい。前めで競馬したいね。チャンスはある」と期待していました。

木南 今年は登録時点で11頭と珍しく少頭数。

ことは 心配なのは天気です。ラインベックは最近で崩れたのが道悪だった六甲S(9着)だけなんです。

木南 ウイングレイテストも良馬場希望。最終結論は週末の天気がはっきりしてから出したいな。でも、激論で取り上げた関東馬にそのまま◎を打てば当たるような気もするし…。

◆サマーマイルシリーズ優勝のゆくえ 対象レース1勝以上、かつ12ポイント以上が優勝条件。現在1位のセルバーグは中京記念1着など計12ポイントで王者の条件を満たしている。同馬は京成杯AHに登録がなく、逆転V(同点優勝含む)の可能性があるのは2位メイショウシンタケ(11ポイント)、5位ラインベック(8ポイント)、6位ウイングレイテスト(5ポイント)、10位ミッキーブリランテ(2ポイント)の4頭。Mシンタケは競走中止、失格(0点)にならない限り、6着以下でも最低1ポイント加算で同点優勝以上が濃厚。他3頭は優勝が最低条件で、その上でMシンタケとのポイント争いになる。