また、「ヤナガワ牧場」からスターホース候補、ダービー候補が誕生した-。武豊騎手とのコンビでダービー切符をつかんだシュガークン(牡、清水久)は半兄キタサンブラックと同じヤナガワ牧場(北海道日高町)の生産馬だ。2頭を生んだ母シュガーハートは他にもショウナンバッハやエブリワンブラックが活躍し、名繁殖牝馬として知られている。

 

ヤナガワ牧場の活躍馬はこのシュガーハートの子たちだけではない。07年のフェブラリーSを制したサンライズバッカス、14年の高松宮記念を勝ったコパノリチャード、中央と地方でダートのG1&Jpn1を11勝した名馬コパノリッキー、21年のJRA賞最優秀ダートホースに輝いたテーオーケインズなど。芝、ダート、短距離、長距離…、さまざまなカテゴリーでG1馬を生産してきた。

 

2月のデビューから4戦目で青葉賞を制し、5月26日のダービー(G1、芝2400メートル、東京)で世代の頂点に挑むシュガークン。そして、忘れてはならないのは、1月のデビューからキャリアわずか2戦で、来週末の米国、ケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル、5月4日)に挑む同級生、テーオーパスワード(牡、高柳大)の存在だ。父はヤナガワ牧場の生産馬コパノリッキー。伏竜Sを勝って「ジャパン・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」首位の同馬は日本時間の前日26日に決戦の舞台、チャーチルダウンズ競馬場へ無事到着している。

 

日本のダービー(フルゲート18頭)も、ケンタッキーダービー(フルゲート20頭)も多くの生産者、オーナーが目指すひのき舞台。このまま順調にレース当日を迎えれば、今年はノーザンファームとともに、ヤナガワ牧場も日米のダービーに生産馬がゲートインする快挙達成となる。