上半期を締めくくる古馬ダート王決定戦、帝王賞(Jpn1、ダート2000メートル)が今夜(26日)、大井競馬場で行われる。3月にドバイワールドCを取材した桑原幹久記者は◎ウィルソンテソーロ(牡5、小手川)で勝負。陣営をずっと取材してきた男が全力でプッシュする-。
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「ウシュバよりウィルソンが勝つかもしれませんよ」
了徳寺健二オーナーの目は本気だった。
ドバイワールドCに向けた事前インタビュー。ウシュバテソーロとG1未勝利のウィルソンテソーロの2頭出しとあれば、自然と話題は連覇を狙う前者に偏る。だが同オーナーは「牧場にいる頃から絶対に走る、と。もうG1を3勝くらいしていてもいい馬」と同オーナー所有のリョーケンファーム生産馬1期生にあたる後者をプッシュ。ウシュバと双璧、いや、それ以上の期待値の高さを肌で感じた。
本命はウィルソンテソーロ。前走ドバイワールドCは、後方から追い上げ4着と健闘。小手川師は「日本とは違った環境、雰囲気の中でも全く動じず平然としていました。オンとオフが分かっていて頼もしいな、と思いましたし、担当の榊原さんもウィルソンは『競走馬のプロ』と表現していました」とメンタル面の強さを強調する。
初の海外遠征明けとあり、疲労度が気になるが、師によれば帰国後すぐに検疫場所の競馬学校の馬場へ出られるほど、元気いっぱいだったそう。レース1週間前の19日には原騎手を背に美浦坂路で4ハロン53秒1-12秒3(馬なり)を計時。師は「またがった優介も『めちゃくちゃいいです』と自信を持ってジャッジしてくれました。近走と比べても一番いい状態だと思います」と胸を張る。
実績は証明済みだ。昨年のチャンピオンズCは差してレモンポップの、東京大賞典は逃げてウシュバテソーロに次ぐ2着。2走前のフェブラリーSこそ8着に敗れたが、ドバイの奮闘ぶりを見れば、地力の高さに疑いはない。タフな白砂の当舞台も東京大賞典で結果を出しており、不安はない。火曜の大井は「重馬場」開催。オーナーが「ゆくゆくは凱旋門賞も勝てる馬になる」と話すように、芝路線も検討されるほど素軽く柔らかな走りをするウィルソンにとって、多少でも雨が残ればプラスに働く。
この秋を見据えれば、現状ではウシュバは米国へ、ウィルソンは国内路線が基本線となる見込み。ベストなコンディションで先々の大舞台へ臨むためにも、師は「ドバイには運良く行かせてもらいましたが、賞金、レーティングを見ると、今後に向けてここはしっかりとものにしないといけないです」と力が入る。川田騎手とのコンビは3戦3勝。一戦必勝。“負けられない戦い”を制し、大井の帝王の座に立つ。
◎ウィルソンテソーロ
○ノットゥルノ
▲サヨノネイチヤ
☆セラフィックコール
△メイショウハリオ
△キングズソード
△ディクテオン
△グランブリッジ
【桑原幹久】

