遠征馬の馬主関係者が語る「西海岸デルマーで米を食う」第4回はBCジュベナイルフィリーズ(G1、ダート1700メートル)にアメリカンビキニ(牝2、斉藤崇)で挑むシルクレーシングの米本昌史代表に決断の理由を聞いた。

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世界的知名度を得た勝負服が米国に初上陸する。水色地に赤い水玉の勝負服。世界1位イクイノックス、名牝アーモンドアイを擁したシルクレーシングの米本昌史代表は「いい馬に恵まれてきました。これからも挑戦し続けるしかありません」と襟を正す。

今回選んだのは前例のないチャンレジだ。アメリカンビキニはクラブ法人所有馬として、初めての2歳馬での海外挑戦が待つ。米本代表は「十分価値のある、大きなチャレンジです」と歯切れがいい。未勝利、ヤマボウシ賞を連勝した米3冠馬アメリカンファラオの子ども。1000メートルの未勝利をレコード勝ち、ヤマボウシ賞の1400メートルを逃げ切った。前走の結果が出る前から渡米案のあった、可能性の塊だ。

米本代表 米国のダートは日本の芝とダートの間くらいのイメージ。なによりテンが速くないと勝負できません。それに耐えうるようなパフォーマンスをここまで見せてくれました。牝馬のダートのG1はありませんからね。賞金(総賞金200万ドル)もそうですが、価値がすごくあるレースであることに間違いはない。

多くの名馬をクラブの代表として見てきた。走るたびに将来が広がるのが若駒だ。「皮膚感がこれまでに感じたことないほどで、すごく体調がいいんです。高級じゅうたんみたい。ビロードっていうのはこういうことか、と」。競馬で示した驚きはこの中間も継続している。勝てば日本、香港、ドバイに続く、4カ国目のG1制覇。新たな試みに胸を躍らせる。【松田直樹】

◆2日間で行われるBC開催の初日は「フューチャースターフライデー」と銘打たれ、2歳のG1競走が5鞍組まれている。

◆BCジュベナイルターフスプリント 春から短距離の2歳戦が多く行われる欧州勢が強いレースだが、主催者想定1番人気はエコロジーク。カンナSのレコード勝ちが評価され、日本調教馬のBC2歳戦初勝利の期待は大きい。

◆BCジュベナイルフィリーズ 2歳女王決定戦。アメリカンビキニは想定3番人気、オトメナシャチョウは9頭立て8番人気タイ。

◆BCジュベナイルフィリーズターフ 日本馬の出走はなし。

◆BCジュベナイル 牡馬&セン馬限定の2歳王者決定戦。シンビリーブは10頭立てで想定6番人気タイ、エコロアゼルは同9番人気タイ。

◆BCジュベナイルターフ 人気を集めるのは欧州勢。函館2歳S覇者サトノカルナバルは想定10番人気タイの評価。レイチェル・キング騎手(英国出身)はオーストラリアを拠点にする騎手として初めてのBC騎乗と伝えられている。

◆総賞金 5つのレースはみな同じG1格付けだが、総賞金はダートのジュベナイルとジュベナイルフィリーズが200万ドル、芝の3鞍が100万ドルで異なる。