16日に発表された「令和8年度第1回調教師試験」に、兵庫の小薗史歩(こぞの・しほ)調教師補佐(38=稲田)が合格した。兵庫県競馬で初めて女性の調教師が誕生することになった。

今回が2度目の受験だった。小薗補佐は「あまり自信はなかったので(合格は)信じられなかったです。ドッキリかなと思いました」と照れ笑いを浮かべた。

小薗補佐は鹿児島県出身。鹿児島県の協和牧場などで働いたのちに、12年前から兵庫で厩務員として働き始めた。調教師補佐に転身したのが3年前。そこから調教師を目指して勉強する日々が続いた。

当初は「担当馬もいますし、自分のことでいっぱいいっぱいでした。稲田先生が頭を悩ませている姿を見ていましたし、調教師は大変だなと思っていました」と苦悩する日々が続いたが、3年間の猛勉強をへて、晴れて合格した。

小薗補佐が兵庫県競馬へ来てから12年。その間に環境は大きく変わった。佐々木世麗騎手、塩津璃菜騎手と2人の女性騎手が誕生し、女性の厩務員も増えた。「私が厩務員として入ってきたころは『どうせすぐに辞めるやろう』と嫌がられている感じがありましたが、今は、昔よりも周りが気を使ってくれるようになりました。働きやすくなりました」と時代の変化を感じている。兵庫には小薗補佐の他に女性の調教師補佐が2人いて「次々と女性の調教師が誕生してほしいですし、その先駆けになれればいいですね」と笑顔を見せた。

開業時期は未定だが、自身が思い描く厩舎のプランは「馬も人も居心地がいい厩舎にしたいです。馬には長く活躍してもらって、引退馬の余生も考えてあげたい。人も長く働いてくれるような環境をつくっていきたいです」と話す。理想の厩舎作りへ、周りを明るくする小薗補佐が第一歩を踏み出した。