アメリカ最大のスポーツイベント、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の優勝決定戦スーパーボウルが13日、ここロサンゼルス(LA)のSoFiスタジアムで開催され、LAラムズが逆転で22年ぶり2度目の優勝を果たしました。LAでスーパーボウルが開催されたのは29年ぶりで、しかもラムズが地元でスーパーボウルを制したため、LAはお祭り騒ぎとなっています。試合が終わって原稿を書いている今、外からは歓喜の声や花火(違法ですが…)の音、そして酔って暴れる人がいるのかパトカーのサイレンも鳴り響いていますが、ついさきほどまで車も人影もなく時たまどこかの家から歓声や悲鳴が聞こえてくる以外街は静まり返っていました。そのくらい、今日は誰もがテレビに釘付けになっていたようです。
LAで開催された第56回スーパーボウルは、色々な意味で記録ずくめでもありました。ここ数日、2月上旬とは思えない暑さで連日30度を記録しており、13日の天気予報もスーパーボウル史上最も暑い30度超えが予想されていました。しかし、結果的にこの日の最高気温は29.4度で、中継したNBCテレビによると午後3時半のキックオフ時の気温は27.8度まで下がり、僅差で史上最も暑い決勝戦にはなりませんでした。ちなみに、これまでのスーパーボウルの歴史上最も暑かったのは、1973年にLAのメモリアル・コロシアムで開催された日の28.3度です。2020年秋にオープンしたSoFiスタジアムには、ロッカールームやスイートルーム以外には冷房設備はありませんが、外からの風を取り込めるような建築様式になっており、日差しを遮る屋根など暑さ対策も取られているので、熱中症で倒れる人が続出するような事態にはならなかったようです。
気温だけでなく、空前のプラチナチケットとなった史上最高額を記録したチケットの値段も話題になっています。地元チームを生で応援したいLAっ子たちによるチケット争奪戦の結果、2月上旬にはなんと一番安い席でも5000ドル超えと報じられ、VIP席にいたっては10万ドルという驚くべき値段がついていました。USAトゥデイ紙によると、2月1日時点で販売されたチケットの平均価格は1万ドルを超えており、過去のスーパーボウルの2倍以上になっています。昨今のインフレを考慮しても、あまりに高いチケット代はSNSでも話題になっており、ファンからは悲鳴が上がっていました。直前になると例年ならチケット代も値下がりしますが、今年は数日前でも4000ドルを切ることはなく、NFLファンの間でもさすがにこんなの見たことないと驚きの声が上がっていました。
そして、高いのはチケット代だけではありません。SoFiスタジアムの周辺にはメトロの駅はないため、観戦に訪れる人の多くが車を利用することになりますが、スタジアム周辺には駐車場が少ないため、駐車場代の高騰ぶりも尋常ではありません。一番安い駐車場が370ドルで、日本円にすると4万2000円ほどすると報じられています。しかも、スタジアムから1.5キロ以上離れており、もっとも近い駐車場になると5000ドルの値がついていたといいます。すなわち、チケットと駐車場で軽く100万円を超える計算です。
さらに、スタジアムの中で販売されているフードやドリンクの値段も規格外だとUSAトゥデイ紙は報じています。スーパーマーケットで3ドルほどで買える缶ビールが17ドル、20オンス(約591ml)のソーダが7ドル、ホットドッグが12ドルと、通常のイベントよりかなり割高な値段設定になっていたそうです。あるファンは、「家族連れで来られるのは裕福な人だけ」とインタビューで語っていましたが、まさに清水の舞台から飛び降りる覚悟で一生に一度の地元開催のスーパーボウル観戦を楽しんだ人も多かったようです。
(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)





