釣った魚はおいしく食べる。俳優で釣りが大好きな「アニキ」こと哀川翔(55)が、静岡・熱海沖でアマダイに挑んだ。毎年、秋から冬になると恒例行事のように狙う獲物だ。とぼけた顔のアマダイだが、釣り味も独特で、さらにうろこまでおいしく食べられるから、アニキも見逃さない。「今年はサイズもいいし、かなり反応がいい」と太鼓判を押す。さて、どんな釣行になったやら。

 久しぶりの熱海伊豆山港「喜久丸」だ。ここ熱海は、バラエティー番組のロケで初めて知って、水深200メートル近い深場や、10メートル前後の浅場まで、どこでも釣れる面白い海なんだよな。通い初めて、もう10年か。毎年、ここでアマダイをやるんだけど、このアマダイ釣りをしないとそわそわして新年も迎えられないぜ。しかも、このアマダイという魚、うろこを引かずに残して揚げる。そのうろこが香ばしくてうめぇんだ。

 松本早人船長からは「今年はアマダイが面白いんですよ。それとカワハギ」と聞いていたんで、特別にリレー船にしてもらった。前半がアマダイ、後半にカワハギだな。実は、カワハギはあまり得意じゃない。それでも熱海のカワハギは30センチ近いのが多いというから、それはそれで注目だな。

 今回は、釣り具メーカーのヤマリアから沢田さんと松本さんに来てもらった…というのは、長女で歌手MINAMIと、昨年出演したミュージカルで共演したエッちゃん先生(新良エツ子)が、ほぼ釣り初心者なので、コーチ役として無理を言って来てもらった。エッちゃん先生は、モーニング娘。の演技指導などもしているので、ギョーカイではこんな呼ばれ方をしている。釣り初体験ながら、アマダイ2匹を釣っている。「魚が触れなーい」とかにぎやかだったが、釣りのセンスは悪くないな。

 さて、オレだ。アマダイは80号のコマセカゴを使うけど、ここにコマセは入れない。アマダイの胃袋は小さいんだ。コマセで腹いっぱいになっては、食うアマダイも食わなくなっちまう。カゴが底に着いたら、ハリス分の2メートルを巻き上げる。そして待つ。待つことは「静」だけど、触らない誘い。これは潮の動きでハリに掛けたオキアミを動かす。立派な「動」の釣りなんだな。

 オレの髪の毛を担当するノブちゃんとその弟子のブチ、親戚のスギちゃん、番組プロデューサー佐藤さん、芦ノ湖漁協で魚を飼育している結城くん、行きつけのスナックの経営者ニシヤンそしてエッちゃん先生も、みんなアマダイを釣っている。今年は多いな、アマダイ。しかもサイズも悪くない。

 オレは、ちょっと違う作戦に出た。オモリ代わりのカゴが着底したら、ちょっとだけ浮かす。ハリスを底スレスレで潮の流れに乗せて誘う。これが見事にハマって3匹をキャッチできた。なかなか面白い。

 ただ、問題なのはカワハギだ。30センチ近い大きいのが釣れるんだが、オレは残念ながらボウズ(釣果ゼロ)。その代わり、MINAMIが5匹。ゆらゆらした誘いが良かったみたいだ。MINAMIの隣で釣っていたエッちゃん先生も5匹だった。どうやら女の子のふんわりしたアクションに熱海のカワハギはイチコロみたいだ。

 27日に喜久丸ではカワハギ大会があるようだ。ゆったりとした誘いがいいみたいだ。みんな頑張ってくれ!

 ▼熱海「喜久丸」【電話】090・5456・8449。午前6時30分集合。アマダイのほかにワラサ、カワハギ、ヒラメ、マダイ、五目釣りなど。午後便もあり。料金、交通などは要確認。今月27日のカワハギ大会、まだ受け付けてますよ。