金谷のアジは何が違うのか。朝日に反射するアジの魚体はキランとゴールドに輝く…ように見える。金谷の「金」もあって、金アジなどと呼ばれる。

 岡澤船長 それは水ですね。港の南側から金谷川が流れ出ています。鋸(のこぎり)山からの養分を海に運んでくれる川です。その川の流れが海に出るといくつかの根があって、その周辺でいわゆる金アジが釣れるんです。

 その話を聞いて、木村さんが考え込んだ。

 木村さん 同じ東京湾で味が違うのは、食べるプランクトンの差と思われます。もし、金アジのうまさに理由があるとすると、海中の根から味をおいしくさせるプランクトンがわいて出るとか、なんでしょうか。

 あくまで仮説ではあるが、面白い事例ではある。

 釣りはシンプルだ。「アジはタナで釣る」。タナとは魚の泳ぐ層をさす言葉。このタナを外してしまうと何も釣れない。今回は海面から19~23メートルでブルルンとアタリがきた。港から船を出して5分ぐらいの場所だ。

 40号のカゴにコマセを詰めて、底(28メートル前後)まで落とさずに約25メートルで止めて巻き上げながらサオを振る。19~23メートルのヒットゾーンで10秒ほど待つと、アジがヒットしてサオ先が激しく揺れる。初心者やビギナーでも簡単楽チンに釣れてしまう。

 食味も岡澤船長の言葉を裏切る予想外のうまさなので、ちゃんと防寒さえすればおいしいアジをゲットできますよ。そうそう、2時間ほどで30匹を釣った木村さんは「とても充実した新年会になりました」と大喜びだった。【寺沢卓】

 ▼宿 金谷「光進丸」【電話】0439・69・2697。アジの乗合船は午前7時出船で、エサ、氷付きで8500円。午後便もあって午後1時30分出船で6000円。要予約。