ほかの人も、次々に竿を曲げ、時にはイカにスミや海水を噴き掛けられ、大あわて。そんな姿に福田船長が「スミを恐れずに取り込まないとダメ。服や顔が真っ黒になるのはイカ釣りの勲章やで」とげきを飛ばす。

 左舷中央では、森本耕司さん(大阪市)が釣ったばかりのイカを沖漬けにする姿もみられた。「3倍濃縮のめんつゆで漬けると美味しいよ」とにっこり。刺し身に丸焼きにと、ビールのあてにはかかせない一品だ。

 記者も、イカメタルの落とし込みでコンスタントにアカイカをゲット。真夜中の午前0時までイカアタリを夢中で追いかけた。竿頭は北井さんで10~23センチを81匹。最後までイカのアタリが途切れることなく続いたことから、アカイカの群れは、かなり大きいなと実感。これからの最盛期に期待が膨らむ釣行だった。【近江康輔】

 【問い合わせ】福丸観光漁業【電話】0738・23・1091。アカイカの乗合船料金は1万1000円、女性・中学生1000円引き、小学生以下半額。(氷付き)。出船は午後5時半。納竿は午前0時。

 【交通】大阪から阪和自動車道を利用し、御坊ICを出て右折。野口新橋を渡って野口新橋西詰を左折。日高川沿いに河口へ向かって2キロほど走り、天田橋北詰を右折。国道42号に入り、名屋町3丁目北を左折。県道186号に沿って進み日高港の乗船場へ。

 【今後の見通し】例年よりもアカイカの群れが大きいようで、安定して釣れている。多い人で60~80匹、少ない人でも30匹ほど。8月には3ケタ釣果も期待大。9月に入ると数は減るが、型が良くなり、胴長30~35センチが乗る。