長野・諏訪湖のワカサギが、今年は絶好調。15日からのスタートを前に「諏訪湖レジャーセンター」では連日、試し釣りを行っている。早速、常連さん2人と沖に出向いたところ、入れ食いになった。しかも、10センチを超える2年物がそろっていた。30日には開幕を飾るバーベキュー付きの「ファミリー大会」も行う。いい形でシーズンを迎えられそうだ。

プルプルッと、小気味良いアタリが伝わった。水深約3メートルの底付近に仕掛けを落とし込めば、ワカサギがエサの紅サシをつついてくる。すっぽ抜けもあるけれど、うまくハリ掛かりすれば、「シシャモか?」と思えるほど型のいい2年物が湖面から上がってきた。

「群れが濃いし、全体に大きいですね」。地元諏訪市の菊池孝芳さん(70)と、岐阜県笠松町からやってきた縄田美津雄さん(67)は声をそろえた。菊池さんは入れ食いを堪能しながらどんどん数を伸ばしていく。11~12センチの2年物が7割、6センチ前後のメザシ級の1年物も交じったが、正午まで約4時間でカゴに収容した獲物の重さは1キロを超えた。縄田さんも5本針に4匹もの多点掛けを含め、約500グラム。2人とも100匹の大台を超えていた。

浅場で釣れるため、のべザオで道糸を繰り出し、オモリが底に着いたら手首を少し返して仕掛けを上げたり、下げたりして誘う。「この基本動作だけで食いますよ」(菊池さん)。少し波立っている場合は、ボートの揺れを利用してもいい。アタリがあったら、慌てて合わせる必要はない。穂先が曲がったのを確認してからの方が、確実に取り込める。

「アタリがあったら、1匹でもいいから上げること。エサはこまめに交換する。これが釣果を伸ばすコツ」(縄田さん)。大きな群れが入れば多点掛けも可能だが、まずは1匹ずつ確実に拾っていった。

2016年夏には「貧酸素状態」になり、地元漁協はワカサギの8割が死滅と発表した。そこから2年かけて水質が戻り、確実に数が増えた。「型は平年並みだが、数が多い。釣って手ごろなサイズで、初心者にも楽しんでもらえる」。諏訪湖レジャーセンターの藤森邦明さん(68)も楽しみにしている。開幕当初は気温の乱高下で、釣果はバラつくかもしれないが、秋が深まって水温が低下すれば楽しさも増す。もちろん、ファミリーフィッシングへの参加も大歓迎だ。【赤塚辰浩】

【諏訪湖レジャーセンター】

▼遊漁料 日釣り券大人1000円、中学生以下無料

▼ボート 手こぎ(定員2人)1日4000円、半日3000円。エンジン付き(4人まで)1日1万円、半日8000円

▼ドーム船 大人3200円、中学生以下2000円。貸しザオ1本200円、仕掛け付き500円

▼氷 1袋100円、発泡容器1個300円