サクラマスの好調が続く太平洋側胆振管内苫小牧沖に2月27日、出掛けた。晴れ、風は強く、波1メートル。厄介者のスケトウに苦戦したものの、間隙を縫って本命を釣り上げることができた。

午前5時、苫小牧漁港から翔洋丸(須藤船長、【電話】090・3398・9209)に7人が乗船し、1時間ほどの樽前沖に向かった。サクラマス用胴突き仕掛け、バケ700グラム。水深は95~110メートル。

早朝は、水深95メートルのタナ20メートル前後を狙った。すると、スケトウが群れており、針数とまではいかないものの、数匹が付いた。そのため、すぐに巻き上げて外し、改めて仕掛けを下ろすということの繰り返しだった。

一向にサクラマスがヒットしないため、見切りを付けて水深110メートルのポイントに移動した。ここでもタナ20メートルを狙うと、1人の竿(さお)に1度に3匹が食い付いた。これを合図に他の人も釣れ始め、船上が一気に活気づいた。

タイミングが良いと仕掛けを下ろしたり、巻き上げたりする最中にもサクラマスが掛かった。ただ、食いが浅く、タモに取り込む寸前に針から外れることも少なくなかった。深い層では相変わらず、スケトウがうるさかった。

時間の経過とともに、スケトウが薄くなり、仕掛けを底まで下ろすことができた。すると、ここまで不調だった札幌市から参加した吉田さんにガツンという大きなアタリがあった。巻き上げると、2・8キロとこの日一番の大物だった。

その後も2・6キロを追加した吉田さんは破顔一笑。他の参加者から羨望(せんぼう)の目を向けられていた。後半は厄介者が少なくなったおかげで、タナ30~40メートルを幅広く狙い、全員が数を加えた。

沖上がりは正午。1人当たりの釣果は、1~2・8キロのサクラマス2~9匹、42~60センチのスケトウ20~40匹。他にソウハチが船中数匹交じった。

須藤船長は「今後もサクラマスの大型が上がる」と見通していた。【リポーター・竹鼻雅己=67】