モデルの利水つばさが、千葉・富浦「共栄丸」（笹子宏宣船長＝50）で、コマセマダイ釣りに挑戦した。タイラバで大ダイを釣り上げた経験はあるが、コマセマダイは今回が初めて。だが、BS釣りビジョン「TSURI na KIBUN」のメインキャストを務めるツリジョだけあって「ワクワクします！」と前向き。そのポジティブさにマダイも応えたのか、開始早々に本命をゲットした。
取材前は海が荒れ、出船できない日も多かった。笹子船長は「シケ前には4・6キロも出たので大きいのもいます。ハリスも切られているので油断しないほうがいいですね。1キロほどの食べごろサイズはよく釣れていますよ」と近況を説明した。
笹子船長から一通り釣り方のレクチャーを受けると、いざ出陣。自らを“後半型”と称する利水だが、この日は違った。朝イチのポイントで常連客の誘い方を「まねしてみよう」と実践した直後、アタリを感じると即座に合わせた。「来た！」。利水のサオが弧を描くように強烈にしなる。電動リールを巻き上げながら「怖いな～。直前でバラすことがよくあるので」と弱気な発言も飛び出した。だが、「結構重い！」と感じると一気に戦闘モードに突入した。笹子船長もタモを持って利水の横に立つ。ハリスをたぐり寄せると魚影が赤い。笹子船長が「マダイだ！」の声と同時にタモを入れる。1キロほどのマダイ確保を確認すると利水は「やった～！」と喜びを爆発させ、笹子船長とハイタッチをした。
この日の仕掛けは、大魔神こと本紙野球評論家の佐々木主浩氏がプロデュースした「タイ魔神」（全長12メートル針9号）を使用。大魔神を釣りの師匠と仰ぐ利水は「佐々木さんのタイ魔神で釣れました。ありがとうございます！」と感謝した。
マダイを1匹釣り上げたらサンタクロースの衣装を着る。スタッフとの約束で用意した衣装を着ると、船上でランウエーを披露し、ポーズも決めた。
その後はその衣装のまま釣りを続行。「サンタさんが当たった」の笹子船長のアナウンスには思わず笑いがこぼれたが、見事2匹目をゲット。「自分流にアレンジして誘ってみました。タナより上目から（置きザオの）糸を手で引っ張ってから下ろそうとしたら、引っ張ったところで当たった」と解説。大魔神は利水を「あの子は伸びる」と称した。「自分でいろいろ考えて試行錯誤ができる」と高く評価しているが、まさにその片りんを実感させる場面となった。
だが、これからというところで水をさしたのが、小笠原諸島の海底火山の噴火で出た軽石。絶好のポイントにも流れ着き、移動を余儀なくされたのだった。
結局その後、マダイは掛からなかったが、イサキ4匹とウマヅラハギ、サバフグ（リリース）をゲット。「すごく楽しかった。最初はアタリが分からなかったけど、徐々に慣れてきて、釣れたときはうれしかったです。魚種も豊富でめちゃくちゃ楽しかった」と破顔一笑。
笹子船長は「朝のポイントで継続できなかったのが残念。軽石は風や潮の流れも絡むので、今後どうなるかは全く分かりません」という。だが、「軽石はともかく、気温の上下さえ落ち着けば魚の活性は上がるので、今後期待できます」と胸を張った。
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◆利水（としみず）つばさ 5月2日、兵庫生まれ。母親が台湾人、父親が日本人で、5歳から日本在住。17年11月、BS－TBS「釣り百景」で釣りをスタート。20年3月から釣りビジョン「TSURI na KIBUN」でメインキャストを務め、現在シーズン2に突入。168センチ、血液型A。
＜笹子船長が教えるコマセマダイ釣りの基本＞
笹子船長が利水に教えたコマセマダイ釣りの基本は以下の通り。
＜1＞コマセは詰めすぎない。7割程度でパラパラ出るくらいでOK
＜2＞指示ダナは海面からの距離。（電動リールの）カウンターだと誤差が出るので、必ず糸を見て合わせる。上から40メートルの指示だったら45メートルまで下ろす。ハリスが長いので10～15秒くらいなじむまで待ったら、2メートル巻いてしゃくってを繰り返し、最後は1メートル巻く。
＜3＞基本は置きザオで3～5分待つ。アタリがない場合、サオを上げて餌が付いていたら長めに待つ。付いていなければ手返しを速めにする。
＜4＞「反応がある」のアナウンスがあったらサオを手持ちに替えて（リールは巻かずに）サオを高く上げる。そこで当たることもあるが、当たらなければそっと落としていく。マダイは上から落ちてくる餌に興味を示すので落とし込み効果となる。また、置きザオのままドラグを緩めて糸を手で2～3メートル送り出すのも有効。
▼富浦「共栄丸」【電話】090・7244・0460。現在マダイは午前便のみで集合午前5時30分、出船午前6時。コマセ＆氷付きで1万1000円。午後便はティップランアオリイカ。集合は午後1時、出船は午後1時30分。料金は7500円。ともに女性、子ども割引あり。詳細は船宿にご確認を。
