ジブリ大好き女優にしてツリジョの太田唯(26)が、茨城・鹿島「第三幸栄丸」(小野和儀船主=51)で、ルアーマゴチ釣りに初挑戦した。夏のマゴチは俗に“照りゴチ”と呼ばれ、浅場で活発に餌を追うことからアタリも出やすく、釣りやすくなるといわれている。マゴチは餌釣りの経験はあるが、ルアーは初めて。太田の初挑戦はどうなったんだ!?

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鹿島でのルアーマゴチは、30~40グラムのジグヘッド+ワームが定番だが、このジグヘッドにもさまざまな形状があり、ワームに至っては色と形状が多種多様だ。松丸健一船長(52)は「定番(のワーム)はオレンジの4インチ。3インチもあるけど、どちらかというと大きい方がアピールになる。陽が昇って掛かりが悪くなってきたかなと思ったら、大胆に色を変えてみてもいいでしょう」と話した。

BS釣りビジョン「きょうも大漁! 関東沖釣り爆釣会」で六代目リーダーを務める太田だが、同番組は餌釣りがメイン。そのためルアー釣りの経験は圧倒的に少ない。だが、そこは持ち前の熱量でカバー。「めっちゃ勉強してきましたよ! いつもはスナップを使っていましたが、今日は直結でやってみます。結び方も勉強しましたから」。30グラムジグヘッド+オレンジカラーのエビ型ワーム。これが、太田が最初に選んだ組み合わせだ。

「ちょっと投げて着底したら、まずは3回巻いて、ちょっと待ってを繰り返すんですよね」と予習した釣り方を試すがこの日は風が強く、潮の流れも速め。繰り返し投げていると、着底も取りづらくなった。すると、すぐさまジグヘッドを40グラムに変更。「着底が分からないと釣りにならないですからね」。

太田がマゴチのアタリをつかみきれずに苦戦する中、常連客の置きザオにヒット。松丸船長は「流れがない時は自分で誘わなくてはならないけど、今日ように潮が速いと置きザオでも流れてくれる。置きザオもありですよ」とアドバイス。教えられたことはすぐさま実践するのが太田。置きザオにして、膝を抱えて待つ姿は小動物のようだった。

周囲が次々に釣果を出す中、いよいよ太田を残すのみ。ツ抜け(10匹以上釣る)達成の常連客からは、食いが良かったカタクチイワシの青色ワームをもらい、それも試した。そして開始から約2時間後、常連客の「キタキタ!」で合わせると、一気にサオが弧を描く。「ちょっと待って、めっちゃ重い。うわ~、首振ってる!」と実況する太田。松丸船長は「バレやすいからすくいに行って」と仲乗りに指示。マゴチが海面から出てしまうと松丸船長が「巻け巻け!」とゲキを飛ばす。仲乗りさんのタモ入れでゲットしたのは42センチとまずまずの型だった。船中の声援に「ありがとうございます、みなさん。やった~!」と素直に喜んだ。さらにその直後、太田のサオがギュンとしなる。「あれ? 絶好調かな?」と言葉も軽くなるが、上がったのは約20センチの小型。これは即リリースとなった。

なんとか2匹を上げた太田は、「楽しかったけど、みなさんが数を釣っている中で私は2匹だったので、まだ未知な部分があります。どうすれば良かったのかなと。朝一のチャンスに乗り切れなかったのが悔しかった」。松丸船長は「マゴチはヒラメと同じくまとまっていることが多いので、誰かが釣れているときはチャンスになります。あとは、釣れている人のワームのカラーを観察して、それに合わせるのも手です」。釣れている人の釣り方をまねるのが、釣果への近道かもしれない。

「照りゴチは8月いっぱいくらいまで楽しめます。なるべくナギで、天気のいい日のほうが食いが立ちます。ぜひ挑戦しにきてください」と松丸船長はアピールした。

マゴチの60センチ超を“モンスター”と呼ぶ。この夏、モンスターハントに挑戦してみませんか? 【川田和博】

 

◇松丸船長にルアーマゴチの釣り方について聞いた。

▼ルアー選び ジグヘッドにブレードやヒラヒラがついているものも有効。アピールしたほうが食う。

▼ドラグ バレやすいのでガチガチでOK。フッキングも重要。サオは硬めがいい。軟らかいと針掛かりしにくく、テンションが抜けたときにバレやすい。

▼浅場の勝負 潮の流れがあって、魚のやる気があるときは置きザオでもOK。流れがない場合は、ある程度遠くへ投げて広く誘う必要がある。

▼ライン出し 短いとルアーが跳ねてしまい、長いと引きずってしまう。程よいところでポコポコ小刻みに跳ねるような長さを維持する。

▼アタリ コツンときたらゆっくり引き、グッと重さを感じたらフッキングをする。マゴチは捕食がいまひとつ上手ではないので、食わせの間を与えてやるといい。

▼半分はバレる? 魚が薄いので、針掛かりがしっかりしているように感じても、海面近くで首を振って暴れるとバレてしまう。なるべく暴れさせないように、一定の速度で巻く。

 

▼鹿島「第三幸栄丸」電話0299・82・6032。ルアーマゴチは集合午前4時。氷付き1万1000円。現在、ルアー青物、テンヤマダイを受け付け。また、希望でメヌケ船も出船中。※狙いは変更することもあるので、必ず船宿にご確認ください。

◆日刊スポーツ共栄会でマゴチが狙える釣り宿▼鶴見「新明丸」電話090・4600・1225(餌釣りのみ)

 

○…幸栄丸と漁師仲間が取った海産物を味わえる直営店が「浜焼き 漁師小屋」。店内いけすのハマグリやホッキ貝、岩ガキなどを浜焼きや、缶に入れて蒸し焼きにするガンガン焼きで味わえる。浜焼きを楽しんだ太田は「ハマグリがプリプリで、味が濃厚でした。これはぜひ、味わって欲しいです」。釣り終わりに寄ってみませんか?

▼住所 茨城県鹿嶋市平井1128-321

▼予約・問い合わせ 090・3242・5638

▼営業時間 平日、午前11時~午後2時/午後5時~午後8時。土日・祝日、午前11時~午後8時。月曜定休日。※営業時間はコロナの影響等で変わることもあるので、必ず電話でご確認ください。