本紙野球評論家で“大魔神”こと佐々木主浩氏(55)が3日、千葉・小湊「鯛丸」(佐藤秀則船長=43)で、マダイ五目に挑戦した。この時季、ヒラマサとのリレーも楽しめるが、「コマセでヒラマサができるの? やりたいね」と大魔神。大物ハンターの血が騒いだ。だが、佐藤船長によれば、「9月末の雨からヒラマサはいまひとつ…というか良くない」という。

ヒラマサを狙えるポイントは、小湊港目と鼻の先の浅場。大魔神はハリス8号9メートル、ヒラマサ針12号で挑戦。佐藤船長の指示は底から10メートル。「底から指示はめずらしい。昔は底からだったけどね」。大魔神流は、ビシが着底したら4~5メートル巻き上げてコマセを出し、指示ダナまで上げる。「上からの指示と変わらない」という。早々に当たるが、上がったのは大型のサバフグ。その直後にもコンコンとアタリ。「ん~小さい。多分マダイだけど、これはリリースサイズだと思う」。実際、大魔神の手のひらサイズだったが、引きから魚種とサイズをピタリと判断できるのは、大魔神の釣り力の高さだ。

「大きくなって帰って来いよ」とチャリコ(小型のマダイ)に声をかけてリリース。「今日はヒラマサを狙いに来たからね」。気を取り直す大魔神だったが、その後連続チャリコヒットで、無情にもヒラマサタイムは終了した。

マダイタイムは、仕掛けをハリス3・5号9メートルでマダイ針9号に変更。マダイの名手大魔神だったが、この日はその腕を持ってしても当たらない。最初は「5キロは行きたいね」から始まったが、時間の経過とともに「昨日の最高は2・5キロだったよね? それは行きたい」に変わり、最後は「キロオーバーでいい」と変わった。だが、マダイタイムは無情に釣果なしで終了。

ラストはヒラマサタイム。再び仕掛けを戻し“海のスプリンター”に挑むが、ここでもチャリコの猛攻。2匹目(通算5匹目)が針を飲み込むと「このサイズで12号(の針)を飲む? ちょっとイラッとしたな」で針を13号に上げたが、そこでタイムアップ。船中ヒラマサはアタリなし。大魔神はチャリコ5匹ヒットも全てリリースで終わった。

「日が悪かったね。時季が早かったかな?」と大魔神。佐藤船長は「今年のヒラマサは7月中旬くらいから良くて、今は休憩状態。水温や潮の関係など要因はいろいろ考えられるけど…、選んだ日にちが悪かった」と記者をちらっと見た。「最近のパターンとして朝イチに反応が出てるのに当たらない日は、その日1日が盛り上がらない。今日もそのパターンでした」と続けた。だが、水温が安定すれば、まだまだヒラマサチャンスはありそうだ。「釣れ始めたら連絡してください。すぐに来ますから!」。再戦を誓う大魔神だった。【川田和博】

この日の模様は15日付け本紙釣り面(関東版)および、ユーチューブ動画「ニッカン釣りちゃん」で近日公開予定。