釣り業界最大級のイベント「釣りフェス2025 in Yokohama」が17~19日、横浜市「パシフィコ横浜」で開催された。昨年を上回って過去最大の228社が出展、約3万5000人が訪れた。ダイワ(グローブライド)やシマノ、テイルウォークなどのメーカーでは主力商品であるリールを充実させてきた。このほか、エサやロッド、仕掛けなど、さまざまなジャンルのイチ押し製品や最新の装備を披露した。

過去最大の228社が出展した「釣りフェス」
過去最大の228社が出展した「釣りフェス」

★リールに人だかり


ダイワやシマノなど、お目当てのメーカーのリールには人だかりができていた。ダイワが重視したのは安全かつ確実に狙った獲物を確保するためのリールだ。「紅牙(こうが)IC 150-C」はタイラバのベイトリールの新シリーズ。タイラバゲームで特に大事な「巻き」では、食いが浅い時の低い負荷からしっかり食い込んだ時の高い負荷まで、滑らかな回転性能が求められる。ギアの歯幅をアップさせて性能を向上させたのが大きな特徴だ。スマホとつながる「DAIWA CONNECTED」にも対応しておりDAIWAアプリと接続することで船を流している時の水深を把握できたり、どのくらいの巻き上げや落下のスピードに反応が良かったかの振り返りも可能となっている。

スマホ連動型のベイトリールは今や釣りの必需品
スマホ連動型のベイトリールは今や釣りの必需品
ダイワでスマホと連動した「DAIWA CONNECTED」のデモンストレーション
ダイワでスマホと連動した「DAIWA CONNECTED」のデモンストレーション

同じベイトリールでは、ほかにもライトジギングの巻き上げ性能を上げ、スマホをつなげて情報収集力もアップさせた「TIERRA(ティエラ)IC 150-C」もある。また、「SALTIGA(ソルティガ)35」は実釣時を想定した最大13キロのドラグ力を実現させている。大型のキハダマグロやカンパチ、ヒラマサなど世界の大型魚、深海釣りなどにも対応できる。

シマノのブースでは多くのファンがスピニングリールを手に取っていた
シマノのブースでは多くのファンがスピニングリールを手に取っていた

シマノの場合、数多くの実績を挙げてきた「ステラSW」をモデルチェンジさせた。釣り人が希望するドラグ、キャスト性能、ギア強度、耐久性の向上、逆に「あってほしくない」と思うライントラブルの防止、ハンドルノブの防水など、細かな部分まで配慮した。こちらの最大ドラグ力は25キロ。こちらも、大物との真っ向勝負ができる。

小型スピニングの進化形と言うべきテイルウォークの「DURIZE」シリーズ
小型スピニングの進化形と言うべきテイルウォークの「DURIZE」シリーズ

テイルウォークは、小型スピニングリールの進化形「DURIZE(デュライズ)」を出してきた。全8種は195グラムから255グラムと軽量ながら、初動の巻きはスムーズで、そこから高次元に回転するバランスの良さで、ブレないパワフルな巻き上げができる。ドラグは耐久力とスムーズに滑り出すことを両立させた。小さいながらもタフなタイプ。シロギスやカレイなどの初心者入門編から、シーバスやタチウオのジギングまで幅広い魚種に対応できる「万能選手」とみた。


★車も釣り道具の1つ 「フレックス・ドリーム」


大半の釣り人にとって、車は広い意味で釣り道具の1つと言っていいだろう。「フレックス・ドリーム」が三菱「トライトン」のカスタムカーを展示してきた。釣りをはじめとするアウトドアレジャーがフルに楽しめる仕様だ。

ポップアップテント式のオーバーランドスタイルトラックキャンパーで、パーキングエリアなどでも設営できる。シンク、こんろ、サブバッテリーシステム、充電用のソーラーパネル。冷蔵庫、ヒーター、クーラーを搭載している。移動した先での食事や休息もできる。テントを収納しても荷台部分への荷物の積載もできるから、日常の買い物などでも支障をきたさない。

釣り場に早く到着しても生活空間として時間がつぶせる。おかっぱりで釣りをしていて不意に雨に降られても、退避スペースになる。

釣りの形として提案してきたフレックス・ドリームのカスタムカーの三菱「トライトン」
釣りの形として提案してきたフレックス・ドリームのカスタムカーの三菱「トライトン」

釣りは総合レジャー。釣り場を往復するだけではなく、抜け道を覚えたり、途中で気になるトイレの場所、お土産を買う「道の駅」や地元の農家の直売所、帰りに立ち寄るラーメン店、休息のための温浴施設やスーパー銭湯に至るまで、大半の釣り人にとって、移動手段となる車は必需品になる。

車種はもとより、サオの収納スペース、道具を入れる荷室スペースなど、それぞれにこだわりがあるはず。中には寝袋や、毛布に枕などを積んで、睡眠スペースを確保する人もいたりする。所有する喜び、機能美、こだわり、使い勝手の良さなどが込められた車を、釣りの催事で提案しても不思議ではない。


★エサ持ちを重視 ヘラ用「もちグル」マルキユー


マルキユーは、来月新発売するヘラブナ用のグルテンエサ「もちグル」を前面に出してきた。しっかりとした重さと強い繊維を兼ね備え、粘りによるエサ持ちを重視している。

この時季の寒ベラは食いが渋りがち。仕掛けを投入したら、しばらく時間が経過してからエサに興味を示して口を使い始める。エサが水を含んで膨らみ、溶けてしまうと、獲物が針に掛かる前になくなってしまう。全般にタナ(魚の遊泳層)も、7~8メートルの「深ダナ」狙い。まして、野釣りとなれば流れのある場所も攻めなければならない。

マルキユーのグルテンエサ「もちグル」
マルキユーのグルテンエサ「もちグル」

日刊釣りペンクラブのベテランヘラ師、関川康夫さんは「もちをエサに使うのは初めてだと思う。流れのある深場だと、エサ持ちが一番気になる。エサを打って5分近く待つこともあるが、その間ずっと針に残っていてくれれば安心できる。野釣りで有効なエサなのではないか」と分析する。

冬場の管理釣り場ではバラケとウドン、千葉・三島湖や山梨・精進湖などはバラケとグルテンが通常パターン。「もちグルを硬めに作って小さく付けるのもありだろう」と、新たな可能性も示していた。


★深場に素早く投入 80グラムメタルジグ ハヤブサ


ハヤブサが、ただ巻き系メタルジグの代名詞「ジャックアイ マキマキ」シリーズに80グラムを追加してきた。深場や潮流れの速いポイントに素早く投入できるのが魅力だ。

ハヤブサが投入するメタルジグ「ジャックアイ マキマキ」80グラム
ハヤブサが投入するメタルジグ「ジャックアイ マキマキ」80グラム

太軸フックを採用し、ヒラマサやカンパチ、ヒラスズキなど大型の青物もしっかりフックアップ(針掛かり)する。リングの強度もアップさせているので、少々強引にやりとりしても破損しない。岩礁地帯で何度もキャストしても耐えられるだけのスペックとなっている。

ただ巻きしていても、フォール(落とし込み)中でもブレードは常に回転する。これが誘いになる。船釣りのジギングはもちろん、スーパーライトジギングにも向いている。


★ANA芝田社長選出 ロイヤルアングラー賞


日本釣用品工業会は、「ロイヤルアングラー賞 2025」にANAホールディングスの芝田浩二社長を選出し、表彰した。この賞は2008年度から経済・文化・芸能・スポーツなどの各界で釣りに対して造詣が深く、趣味として愛好している人、釣りや釣り文化の発展に寄与している人の中から毎年選んでいる。

ANAホールディングスの芝田浩二社長
ANAホールディングスの芝田浩二社長

芝田社長は1957年生まれ。鹿児島・加計呂麻島の出身で、小学生のころから自然と釣りに親しんでいたという。03年には東京・八丈島で先輩の釣ったムロアジを生きエサに18キロのカンパチを手巻きで仕留めたのが楽しくて、大物釣りにも目覚めた。今でも北海道・利尻島から沖縄・伊良部島、パラオなど、国内外でロウニンアジ(GT)やマグロなどを狙い、仕事の合間を縫って釣りをするほどだ。