医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」がスタートしました。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆しました。

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第3回「4つのパターンにご注意」

◆「生きがいが大切」

内閣府の調査で、「生きがいを感じていない」と回答した人を分析しています。この4つのパターンの人、注意が必要。

◆1位「困った時に、頼れる人がいない」約56%

困った時、誰かに相談できるかはとても大事。逆に頼られると、生きがいを感じやすくなります。鎌田はこれを大切にしています。若い人のために役に立とうとか、子どものためにもうひと働きしてみようとか。頼れる人がいないと、生きがいを持ちづらくなることは確か。

◆2位「ご近所付き合いがない人」約39%

お隣さんには、ときどきおすそ分けを届けたり、体調が悪いと聞いたときには余分に雪かきをしてあげたりしています。するとお礼の電話を頂いたりする。気持ちがいい。生きがいは、人と人との間に生まれてくるように思います。

◆3位「1人暮らし」約35%

1人暮らしだと、生きがいを持ちづらい。誰かのためにと思いづらいからです。1人暮らしの人は、仲間を持つことが大事。一緒にご飯を食べに行く相手や、マージャン仲間をつくるのもいい。日刊スポーツを片手に、競輪に行ったり、スポーツ観戦に行くのもいい。ひいきの選手がいたり、応援するチームがあるのは、生きがいにつながります。

◆4位「健康状態が不良な人」約29%

病気があっても、「にもかかわらず」という生き方が大切。

諏訪中央病院の緩和ケア病棟に入院中のAさんは、お酒大好き。病室にはいつもウイスキーを置いています。冬のシーズンには、スノーモービルでピラタスの山頂まで上がり、スノーボードを楽しみました。末期がんでも前向きで楽しむことに貪欲。彼はいつも生きがいを持ち続けています。