医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。
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第18回「自粛生活で心配される認知機能の低下」
◆認知機能を低下させるな
◆軽度認知障害がいの簡単チェック
新型コロナのまん延で、自粛生活の時間が長くなってきました。こんな時は、認知機能の低下とフレイル(虚弱)が心配です。どうやって防いだらいいかを連載していきます。
ぼくは内科外来で、認知機能の低下が疑われる人には次のような質問をしています。皆さんもやってみてください。
「今から言う4つの数字を覚えておいて下さい」「0・6・2・8」
ここで話を変えます。
「今日は何月何日ですか」
「あなたの年齢は?」
「さて、先ほどの数字を反対側から言ってみてください」
「8・2・6・0」が正解。
◆短期記憶が重要
これらの問題は、ワーキングメモリーという脳の前頭葉の働きをチェックしています。
ワーキングメモリーは、何かの作業をするときに必要な情報や記憶を短期的に保持しておくことで、これがうまく働かないと、作業がはかどりません。人の話を聞きながら説明したり、質問したりするのも、このワーキングメモリーが働いているといわれます。仕事のできる人はここが高機能です。
◆自分で脳を鍛えろ
鎌田は、2つ質問されて、まず1つ答えているうちに、もう1つの質問を忘れることがたまに起こるようになりました。そこで毎日、勝手な4つの数字を頭の中で言いながら、反対から数字を言い直すトレーニングをしています。
電車でつり広告を2つ覚えます。5分ほどたった時、その2つを思い出すという勝手な脳トレもしています。楽しいことを思い出したり想像したりすると、脳の容量は大きくなるといわれています。競輪で大穴をとった時のことなどを思い出すこともいいですね。