医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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第27回「野菜ジュースが認知症リスクを下げる」

◆絶対おすすめ野菜ジュース

今は自粛生活中。新聞の取材もラジオもテレビも、長野から発信しています。ぼくは平時には、講演などで全国を飛び回っています。そんな時できるだけ野菜をとるように心がけていますが、心強い味方が野菜ジュースです。

◆1日350グラムの野菜は大変

厚生労働省は1日350グラムの野菜を推奨していますが、ジュースなら1度に1日必要量の6~7割の野菜はとれます。昼食にサラダ、夕食に野菜の煮物でも食べれば、十分になります。

◆週3回以上飲もう

しかも、認知症予防の効果も高い。アメリカのヴァンダービルト医学校の研究では、野菜ジュースを週3回以上飲む人は、1回以下の人よりも、アルツハイマー型認知症の発症率が76%も少ないという報告をしています。

◆抗炎症作用

ぼくはもう何年も、自家製や市販の野菜ジュースを飲んでいます。自家製といっても、ミキサーに野菜や果物などを入れて混ぜるだけ。

加熱でビタミンを壊すことなく、多くの野菜がとれ、葉や皮なども丸ごと使えば食物繊維もたっぷりです。また、野菜や果物に含まれるポリフェノールが、認知機能低下の抑制に関係すると考えられています。野菜には抗炎症作用があるからです。

◆乳製品とえごま油を加える

ぼくはこれに、牛乳かヨーグルト、ごま、小さじ1杯のえごま油を入れています。えごま油はオメガ3脂肪酸で、血液をサラサラにして、脳血管性認知症や心筋梗塞などのリスクを減らしてくれます。

コロナ自粛中、心がけているのは、軽い運動とお風呂でリンパの流れを良くして、免疫の中枢である腸に良い野菜と発酵食品を食べるようにしています。