医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。

71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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第36回は「チョコレートとナッツは老け予防」

◆高カカオチョコは脳の栄養

午後、仕事の合間にちょっと甘いものがほしいなと感じることがあります。そんなときは、高カカオ(カカオ70%以上)のチョコレートを、俳優の名前が時々出てこなくなった鎌田は、意識して食べています。

チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、活性酸素を除去し、老化や炎症、生活習慣病を予防する効果があります。また、脳の働きと関係するBDNF(記憶・学習などの認知機能を促進させる栄養分)という物質を増加させることがわかっています。

◆自粛で認知機能を低下させるな

3密にならない生活をしていると、人との会話が少なくなり、認知機能の低下が心配です。カカオポリフェノールがいいのです。また、高血圧の人の血圧を下げたり、血液中の善玉コレステロールを増やし、動脈硬化を予防する健康効果が報告されています。

◆薄皮つきのピーナツ

ナッツ類も大好き。アーモンドはビタミンEと食物繊維が豊富。クルミにはオメガ3脂肪酸とトリプトファンが含まれています。ピーナツは、薄皮をむかずに食べると、ポリフェノールも一緒にとれます。

クルミも食べますが、おすすめはピーカンナッツです。

◆ピーカンナッツ

ピーカンナッツは抗酸化力の高い脂質が7割以上含まれているのに対して、糖質は1割と低いのが特徴。被災地支援に通っている陸前高田のグループホームでは、おやつとしてピーカンナッツを認知症の人たちに食べてもらったところ、症状が落ちついたり、改善したりしたそうです。もちろんぼくも食べています。

ナッツ類はよくかんで食べるので、満腹感も得られやすくなります。小腹がすいたときにおすすめです。