■食後のオススメ運動

食後に血糖値が上がりやすくなります。それを防ぐには、運動が良いのです。

子どもの頃、よく親から「食後すぐに運動してはいけない」と言われましたが、非科学的だということがわかってきました。

食後15分後ぐらいから血糖値が上がり始めます。この時期に軽い運動をしておくと、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。取り込んだ栄養分をエネルギーとして使うので、血糖値の急激な上昇を防ぎます。急激な上昇を防ぐと、急激な低下も起きなくなるため、食後の居眠りや頭の回転が悪くなることを防いでくれます。

おすすめは、ドローイン歩行。お昼を外で食べて、会社に戻る距離があまりにも短い場合は、少し回り道をしながら、ドローイン歩行をしましょう。

おなかをへこませながら息を大きく吸って、おなかをへこませたまま息を吐きます。初めは訓練が必要です。慣れてきたら、おなかをへこませたまま、鼻で吸って鼻で吐くことを意識しましょう。頭の後ろに手を当てて歩くと、さらに効果が高まります。腹筋や側腹筋を引き上げることを意識して行うと、内臓脂肪が減ってメタボの解消につながります。

長引く自粛生活で、コロナ肥満が目立ってきました。ぼく自身はこの1年、体重72キロを完全にキープしています。食後のドローイン歩行のおかげです。

リモートワーク中の方は、食後に自宅でスクワットやかかと落としなどをするのも、いい考えだと思います。

◆テレビ、ラジオでもおなじみの医師で作家の鎌田實氏が、長引く新型コロナウイルスの感染症との付き合いで、私たちにできること、いかに困難と向き合っていくか、じっくりとお伝えしていきます。