『痛風』の予備軍と言われている『高尿酸血症』の人は、高頻度に肥満、脂質異常症、高血圧、糖尿病などの健康診断にデータを見ると、男性受診者で高尿酸血症の人は20~30%台です。その多くは何らかの生活習慣病を合併しています。
高尿酸血症があると将来的に腎疾患や心血管疾患を起こしやすいことから、尿酸管理に注意しながら生活習慣病の治療をすることが必要となります。合併症があり尿酸値が7.0~8.0 mg/dlの場合、合併している生活習慣病の管理を優先して、できる範囲で尿酸値に悪影響の少ない生活習慣病の治療薬を使います。そして、尿酸値が8.0 mg/dl以上の場合は、尿酸降下薬の投与が行われる場合もあります。ただし、「痛風関節炎」、または「痛風結節」のある患者や尿酸値が9.0 mg/dl以上の患者では、合併症の有無にかかわらず尿酸値6.0 mg/dl以下を目標とした薬物治療になります。
合併症が「高血圧」の場合を見ていきます。高血圧の管理として、やはり生活習慣の見直しが大切です。減塩、肥満の改善、食事パターンの見直し、運動習慣、減酒、禁煙が推奨されます。高血圧の治療薬には「カルシウム拮抗(きっこう)薬」「アンジオテンシン2受容体拮抗薬」「アンジオテンシン変換酵素阻害薬」「利尿薬」「β遮断薬」など数多くあります。利尿薬、β遮断薬に関しては尿酸値をあげる可能性のあることが指摘されています。これに対して、アンジオテンシン2受容体拮抗薬の「ロサルタン」という薬は、尿酸の排せつを促進する作用があり、高血圧患者で尿酸値が高い場合、このような薬を選択することで尿酸値を下げることができます。
そして、高尿酸血症と合併症を別々の医療機関で診ている場合があります。その場合、他の病気で使っている薬はしっかり医師に伝えてください。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

