激痛の痛風発作に見舞われたときの受診までの対応については、前回、説明しました。今回は痛風発作時の薬物治療について正しく知ってもらいたいと思います。
痛風発作は『急性痛風関節炎』のことを言います。その発作の激しい痛みや炎症を改善する目的で薬物治療をできるだけ早く開始することが重要です。薬物治療に用いられるのは、「非ステロイド性抗炎症薬」「コルヒチン」「ステロイド薬」です。
痛風発作に適応がある非ステロイド性抗炎症薬には、「ナプロキセン」「プラノプロフェン」「オキサプロジン」があり、ナプロキセンの場合、短期間に限って少し多めに使うことがあります。しかし、非ステロイド性抗炎症薬での治療が行いづらい患者さんもいます。それは、「薬のアレルギーがある」「胃・十二指腸潰瘍を患ったことがある」「ワルファリンなど抗凝固薬を服用している」などの患者さんです。痛風発作に非ステロイド性抗炎症薬が使えない場合や、1箇所の関節ではなく複数の関節で痛風関節炎が起きている患者さんでは、経口ステロイド薬の「プレドニゾロン」を使うことがあります。使用にあたっては、必ず主治医の指示を守ってください。
コルヒチンは発作が起きて12時間以内に2錠(1錠0・5ミリグラム)、その1時間後に1錠内服します。翌日以降に痛みが残っている場合は、1日に1~2錠を服用し、疼痛(とうつう)が改善したら中止します。コルヒチンは他の薬との相互作用が多いので、主治医の指示に従って服用してください。
痛風発作経験者の中には、痛風発作が前兆でわかる方もいます。痛みが出る前に“ピリピリする”など違和感がわかるのです。前兆がわかった場合はコルヒチンを1錠内服することで発作の発症を予防できます。もちろん、痛風発作の前兆は初経験ではわかりませんし、前兆がない方もいます。きちっと痛風関節炎の診断を受け、それに応じた痛風発作治療薬を処方してもらってください。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

