「肥満」が原因の健康障害は11疾患にとどまらず、「がん」「認知症」「コロナ感染症」までもが加わりました。まさに肥満は病気のもと-。だからこそ、適切な治療・予防が重要。それには「食事療法」「運動療法」「行動療法」「薬物療法」「外科療法」が行われているので紹介します。
まずは、食事療法-。結論から先に言わせてもらうと、「総摂取カロリーを減らす」、これにつきます。通常、成人男性は1日2200~2600キロカロリー摂取しています。内臓脂肪型肥満の人は、1キロ脂肪を減らすには7000キロカロリー減らす必要があります。1日100キロカロリー食事を減らすと70日で1キロ痩せます。体重を減らすスタート時は、この程度であれば計算通りにできます。
その食事制限をしっかり続けていくと低エネルギーで動くような適応現象が生じます。すると、低エネルギーでも上手にエネルギーを使っていくことができるのです。そして、超低エネルギー食は1日の食べる量が400~600キロカロリーです。その場合、食事をジュースのようにして飲むのです。1食分が200キロカロリーくらいです。
超低エネルギー食の方法は、肥満によって心不全があるなど重篤な疾患があると、急激に体重を減らす必要があるので、そのようなやり方も行います。通常は入院治療です。
この超低エネルギー食を自宅で行うには、3食ジュースではできないので、ジュースを昼に飲み、朝食と夕食は少し減らすやり方であれば、1日に1000キロカロリーくらい抑えられます。すると、7日で7000キロカロリー減らすことができるので、7日で1キログラム痩せることができます。自宅でのダイエットが難しいという人は、主治医と話し合って入院して食事療法を行うのが適切です。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

