第88回選抜高校野球(20日開幕、甲子園)に21世紀枠で出場する釜石(岩手)が、対外試合解禁日となる8日、茨城・日立市民球場で土浦日大(茨城)とダブルヘッダーで練習試合を行った。第1試合では3-7で敗れたが、8回から登板したエース右腕・岩間大投手(2年)が2回無安打無失点の好投を見せた。第2試合は右足が義足の沢田一輝投手(2年)が先発するも初回に10点を失い、3-23で大敗を喫した。今日9日は水城(茨城)の同校グラウンドで練習試合を行う。
開幕まであと12日と迫った釜石のセンバツロードが、幕を開けた。エース岩間が2回無失点で始動した。登板した8回から2イニング連続で先頭を四球で歩かせたが、粘りを見せた。「制球が定まらなかった。一番大事な先頭を出してしまったけど、動じなかった。1点もやらないという気持ちで投げた」。テンポ良く低めに投げ込み、無安打に封じ込めたが「球が走ってない。投げてても躍動感を感じない。まだまだ本調子じゃない」と納得した表情は1つも浮かべなかった。
2月の東海市合宿では3部練習で鍛え、紅白戦にも登板し実戦感覚の維持に努めた。また、食べ込みを行い体をいじめ抜き、昨秋56キロだった体重は63キロまで上昇した。不満の投球内容も、自分の成長を感じ取っており「今日は100%で投げてないけど、90%ちょっとの力でも球の伸びが出てきた。投げ込みができれば楽しみ」と話した。
岩間は中学で痛めた右肘との痛みと今も闘っている。「投げすぎると痛くなる。うまく付き合っていくしかない」状態だ。この日は佐々木偉彦(たけひこ)監督(32)と相談し「短いイニングと決めていた」と明かした。「ここで投げすぎて、投げられなくなるのがチームにとっても自分にとってもマイナス。肘の様子を見ながら逆算が大事」。開幕を意識し、投球回数を抑えて本番のみを見据える。
あらためて岩間が大黒柱と証明された。この日2試合で30点を失った佐々木監督は「前の高校では40点、50点とられてた。何とも思わない」と涼しい顔をしながらも、エースについては「彼の強みは大量失点しないこと」とたたえた。岩間も「甲子園はストライクゾーンが広くなる。制球を磨いて打ち取る投球をする」と意気込んだ。釜石の命運は、岩間の右腕に懸かっている。【高橋洋平】

