強打の八戸学院光星(青森3位)が完封負けを喫し、坂本勇人(巨人)を擁した06年以来10大会ぶり2度目の優勝はならなかった。仲井宗基監督(47)は「(3回、9回と)2度のバント失敗が大きかった。全国レベルの好投手に中軸がどう機能するかが課題。中軸が打てないと夏の甲子園はない」と厳しい表情で振り返った。

 しかし、明るい材料もある。腰椎の疲労骨折で離脱していた昨秋のエース左腕向井詩恩(3年)が今大会から復帰。初戦に続きこの日も先発し、6回1失点と好投した。

 仲井監督は「投手陣は良く投げたが、チームに勝ちをもたらすのがエース。全員がエースのつもりで、3、4人投げられるチームになってほしい」と期待を込めた。青森・上北町出身の向井は「甲子園に出てプロへ行くために入学した。2年生の成長は頼もしいが、夏は自分が1番を付けなきゃいけない」と言葉に力を込めた。【林野智】