オフシーズンに入ったMLBだが、連日今シーズンに活躍した選手、人物に贈られる賞の発表が続いている。現地17日には最優秀投手賞であるサイヤング賞がア・リーグが22勝を挙げたレッドソックスのリック・ポーセロとナ・リーグが20勝のマックス・シャーザーに決まった。
そんななかで日本人にとってやはり嬉しいのがマーリンズ・イチロー外野手のルー・ゲーリッグ・スポーツ賞受賞ではないだろうか。ゲーリッグは1923年にヤンキースでデビューした名選手。タフな選手として知られ、「アイアン・ホース」(鉄の馬)というニックネームのもと、当時のMLB記録である2130ゲーム連続出場記録を作った。しかし後に「ルー・ゲーリッグ病」とも呼ばれる筋萎縮性側索硬化症(ALS)により連続出場が途切れただけでなく、39年に引退を余儀なくされ、さらには41年に37歳の若さでこの世を去るという悲劇に見舞われている。
そんなゲーリッグは人格者としても知られており、同病に対する基金への寄付を募るとともに、球場内外での優れた精神や人柄の良さを称える賞としてALS協会が主催している「ルー・ゲーリッグ・スポーツ賞」である。
メジャー通算3000安打と日米合算でピート・ローズの4256安打を越えただけでなく、フィールド内外での真摯な姿勢で広く知られるイチローはまさに同賞を受賞するのにぴったりな人物だったといえるだろう。
イチローは現地3日、ニューヨークのホテルで行われた同賞の夕食会で表彰を受けた。その際英語でスピーチを行い「皆さんは僕のスピーチに期待しているかもしれません。しかし、英語でのスピーチは僕のゲームじゃありません。ホームランみたいに」と述べ、会場の笑いを誘った。こんなスピーチもイチローらしいところだろう。
また、最優秀監督賞はレッドソックスのテリー・フランコナ監督と共に、ドジャースのデイブ・ロバーツ監督が受賞している。ロバーツ監督は沖縄出身の日系人というだけでなく、就任1年目の今シーズン、やはりMLB1年目の前田健太投手を擁し、91勝71敗でナ・リーグ西地区4連覇を達成した。その手腕を堪能した方も多いのではないだろうか。
一方で16勝を挙げた前田は新人王に期待がかかったが、ナ・リーグはチームメートのコーリー・シーガー遊撃手に決まっている。シーガーは26本塁打、打率3割8厘、72打点を記録し、安定した守備も見せたことが高く評価され、投票で満票となる30の1位票を獲得した。ちょっと残念な気がしつつも納得である。




