現地8日から12日までカリフォルニア州サンディエゴで開催されたMLBウインターミーティングにおいて、2020年シーズンに使用される各チームのユニホームが公開された。

これは1月に結ばれた10年間にわたる公式ユニホームとシューズのサプライヤーに大手スポーツ用品メーカー、ナイキとの契約にもとづくもの。

新たなユニホームに共通する大きな特徴は右胸上部に同社のロゴである「スウッシュ」が入っている点にある。公式ユニホームはもちろん、レプリカや一般小売り製品などにもスウッシュが付けられるということだ。

力投するエンゼルス大谷翔平の左袖にマジェスティックのロゴが見える(18年6月6日撮影)
力投するエンゼルス大谷翔平の左袖にマジェスティックのロゴが見える(18年6月6日撮影)

これまで公式ユニホームを提供していたマジェスティックの場合、同社のロゴは袖に控えめに付けられていただけだった。マジェスティックは1982年に打撃練習用ジャージーの提供を開始し、2005年から公式ユニホームの提供を行ってきた。2016年にスポーツ用品メーカーのアンダーアーマーが2020年シーズンから公式ユニホームのサプライヤー契約を結んだものの、業績悪化などによりナイキと契約を結び直した経緯がある。

ナイキはプロバスケットボールNBAとプロアメリカンフットボールNFLでも公式ユニホームを提供しているが、NBAではやはり右胸上部にスウッシュが付けられている。一方、NFLではスウッシュは袖に付けられ使用されている。こうした違いも興味深いところだ。

ナイキは声明で「伝統と強い忠誠心が染み込んだスポーツであり、重要なニュアンスを維持し、長年にわたって築かれてきた統一されたデザインをナイキの革新的な技で新しい時代を示します」とした。

さらに同社のハル・メルハート製品ライン部長は「各フランチャイズはそれぞれに深い歴史があり、視覚的なアイデンティティーをこのアップデートで継続していきます」と述べ、各チームの伝統を継承していくことをアピールしている。

一方でロブ・マンフレッドMLBコミッショナーは「マーケティングと革新を推進にするリーダーであるナイキの世界的なブランドと評価は、理想的なパートナーです」とナイキとの契約について語っている。

今後10年にわたり、MLB選手たちの「見た目」にどんな変化が生まれていくかも注意すべき点になりそうだ。