「ショウヘイ、あなたのその才能、そして一生懸命な姿を示してくれてありがとう。全ての楽しみを、本当にありがとう」。

エンゼルス戦中継でコメンテーターを務め、試合後のヒーローインタビューも担当したホセ・モタ氏(56)は言った。驚異的な二刀流のプレーで熱狂を生んできた大谷に人々は感謝する。地元ファンや米国民だけでなく、コロナ禍で闘う世界に明るい話題を提供した。

自身も元メジャー選手で、ドミニカ共和国出身のモタ氏は毎年、母国へ帰国する。「皆、大谷のことを知っているよ」と明かし、その影響力の範囲は「全世界だね」と豪語する。「ハンサムで、とびきりの笑顔を見せ、運動能力も高い。日本、ヨーロッパ、中東、中南米に友達がいるけど、みんな大谷が好きなんだ。タイにいる僕のいとこは『ショウヘイ・オオタニ!』と興奮して話したりするよ」。欧州では特にイギリスの首都ロンドンでは大谷への知名度も高いという。

もはや世界の懸け橋として野球への関心を高める“国際アンバサダー”と化した。MLB国際部門のジム・スモール副社長によれば、台湾でのフェイスブックの投稿で大谷関連の話題は、それ以外の投稿と比べて9倍。台湾出身で過去にMLBを取材していたハン・チェン・リーさんも「大谷に対してすごい熱狂がある。一般のニュース番組ですら、大谷を取り上げることがある」と証言する。台湾では漫画「MAJOR」が大人気で、漫画の世界がリアルに起きたことで話題騒然となっているようだ。

野球ファン以外の人々の興味も引いている。MLB公式サイトのエンゼルス番記者レット・ボリンジャー氏によると「野球に興味のない友達でも、大谷のことを聞いてくるよ。今年のオールスター出場が大きかったと思う」。米国全土での知名度上昇に加え、世界的にも注目を浴びた伝説の二刀流-。世界が酔いしれた、歴史的な1年となった。【斎藤庸裕】

◆ホセ・モタ◆ 1965年3月16日、ドミニカ共和国出身。85年ドラフト2巡目でホワイトソックス入り。91年パドレスで初昇格。メジャー通算19試合出場で打率2割1分1厘(8安打)、0本塁打、2打点。父マニーはメジャーで20年プレー。右投げ両打ち。現役時のサイズは175センチ、70キロ