ドジャースが、ダイヤモンドバックスに大勝し、地区4連覇を達成した。大谷翔平投手(31)は54号2ランを放ち、打点を101とし、2年連続3度目のシーズン100打点も達成。29試合連続出塁もマークし、今季144得点目も記録した。先発の山本由伸投手(27)は6回無失点の好投で12勝目を挙げた。
2年連続のワールドチャンピオンに向けて、ポストシーズンの戦いに挑む。
◇ ◇ ◇
群雄割拠のメジャーで、今や名実ともにメジャーの「盟主」となったドジャースは、13年連続のポストシーズン進出を目指していただけではない。ワールドシリーズ(WS)を連覇したのは、98年から3連覇したヤンキースが最後。昨季、世界一となったド軍は、開幕前からWS連覇を掲げ、常に10月を見据えつつ、シーズンに臨んできた。
黄金期を築くためにも、補強、育成など各分野で手を緩めることはなかった。昨オフには、潤沢な資金を惜しげもなく投入し、左腕スネル、佐々木のほか、スコット、イエーツの救援陣、野手ではコンフォート、金慧成(キム・ヘソン)を補強した。キャンプインの時点で、フリードマン編成本部長が「すばらしい才能がそろった。選手層の厚さにもエキサイトしている」と豪語するほどの戦力を整えた。
かつてのヤンキースをはじめ常勝軍団といえば、主力や先発陣が固定された「9人野球」が主流だった。だが、選手の出力がアップした近年は、故障者が続出するため、いかに控えの選手層を厚くするかがキーポイントとなる。エドマン、キケ・ヘルナンデスら複数ポジションを守れる野手をそろえているのも、故障者を想定した危機管理の表れと言っていい。開幕後、控え捕手をバーンズからラッシングに代えるなど、徐々に世代交代も進めた。トレード期限前、埋もれていたロートベット捕手を補強したように、優秀なスカウティング力も見逃せない。
投手陣にしても先発、救援とも年間を通して固定できる可能性は極めて低い。キャンプ中に「投手大谷」の調整をスローダウンさせ、復帰を6月まで遅らせたのも、すべてはポストシーズンを見据えたうえでの判断だった。ゴームズGMが「メインのゴールは10月に強くいられること」と話した通り、目先の戦いだけに目を向けていなかった。佐々木のマイナー調整にしても、数年後にサイ・ヤング賞を取れる投手にするための育成プランに基づく方針。今季だけでなく、中長期的な視点も忘れていない。
19日にポストシーズン進出を決めた際、ロバーツ監督はチーム全員の前で熱く語った。
「最も重要なことは、ベストの野球を正しい時期にすることだ。これからが最も大事な6週間になる」
常に先を見据えながらも、足をすくわれない戦略と戦術。黄金期を目指すド軍にとって、地区4連覇は、あくまでも第1関門に過ぎない。【MLB担当=四竈衛】



