由伸ジャイアンツが、またまたエディー・ジャパン流トレを導入した。宮崎での秋季キャンプ最終クール2日目の18日、高橋由伸監督(40)は、ラグビーで行われるランニングパスをメニューに取り入れた。伊藤博トレーニングコーチ(49)の発案で、ボールを後ろにパスしながら、70メートルを20本ダッシュした。今キャンプでは、ラグビー日本代表と同様に、体力強化メニューを練習の最初に実施。バラエティーに富んだ練習で、チーム力を上げていく。

 室内練習場が、ラグビー場となった。野手陣が4人1組で横1列に並び、笛の合図で走りだした。左サイドの橋本の手には、サッカーボール大のゴムボール。スタートと同時に右隣の選手にバックパスし、急いで列の右端へ移動。その繰り返しで、快足を飛ばして70メートル先のゴールを目指した橋本は「相手のことも考えながら走るので打撃にも生きてくる」と振り返った。

 伊藤トレーニングコーチの発案だった。パスをしながら設定タイムを切る。本数を重ねるごとに13→12→11→10秒と早まった。伊藤コーチは「ダッシュだと直線に片寄る。野球は曲線の動きがある。体を鍛えながら実戦につなげるため」と説明。「走っていて視線が揺れるとボールが捕れない。ボールを落としてはいけない緊張感もある」と、効果を明かした。

 巨人再生のため、高橋監督はあらゆる手を尽くす。練習の最後に行うのが通例だった筋トレや走り込みを、疲れた状態でもベストパフォーマンスができるようにと、メニュー前半に組み込んだ。野球に関係ない道具も駆使し、反復練習が多くて単調になりがちな日々にメリハリをつけた。この日は疲労がピークに近づく中で、また新しいエディー流メニューを組み込んだ。

 最初は楽しそうにはしゃいでいた野手陣の笑顔が、本数を重ねるごとに消えた。だが、13年オフにラグビー日本代表のプロップ畠山らが所属するサントリーで自主トレをした片岡は「加速したり、緩めたりしながら走るからいい」と、充実の表情。2年前にエディー・ジョーンズ前ヘッドコーチからラグビー転向を勧められた経験のある大田は「きつい、きつい。チームワーク、チームワーク」と笑顔で倒れ込んだ。

 離脱者なしで、12日目を終えた。高橋監督は「いい意味での明るさと笑いがあった方が、活気があっていいですね」と喜んだ。いいものは、どんどん取り入れる。なりふり構わず、鍛え上げる。【細江純平】

 ◆巨人高橋監督が導入した新メニュー 人気番組「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」の名物コーナー「リアル野球BAN対決」で使うバーチャル打撃マシンを室内練習場に導入。球速や球種が異なる15種類のボールで実戦に近い状況をつくり、バントと打撃力の向上を図る。スイング軌道が外回りになるのを修正するために、約2メートルの竹ざおを使った素振りを実施。スタンス幅が広すぎる選手には、両足首をゴムで結んで打撃練習をさせた。グラブさばきを磨くため、外野手が突起がついたボールでゴロ捕球の練習をした日も。