広島の守備のスペシャリストが豪快弾を放った。途中出場の上本崇司内野手が5回、阿知羅の内よりの真っすぐを捉えて左翼席後方に3ランを運んだ。1軍本塁打ゼロの小兵がホームランバッター顔負けの1発で存在感を示した。

守備固めや代走の切り札として、チームに欠かせない存在となっている。今春は居残り特打を行うなど、打撃向上に意欲的だ。「勝つためには打てないといけない。守りから入って代打を出されるようじゃいけない」。シーズン中は本拠地試合では誰よりも早く球場入りしてトレーニングを続け、チームメートらが行う屋外の特打には「そういう選手じゃないので」と加わらず、球場内で1人で打ち込み。コツコツと力と技術を磨いている。

内外野を守れて走塁技術も高い。切り札としての期待が高く、打力も上がれば出場の幅はより広がる。佐々岡体制下でスーパーユーティリティーを目指す。