<ロッテ0-4楽天>◇16日◇ZOZOマリン

楽天荘司康誠投手(25)は優しさとユーモアを兼ね備えた選手という印象だ。昨年7月。コンディション不良で戦列を離れていた右腕は、埼玉・戸田で行われた2軍ヤクルト戦で1カ月半ぶりに実戦復帰。その試合を取材した際に「遠いところ、わざわざありがとうございます」と声をかけられた。記者側が「話を聞かせていただいて、ありがとうございます」なのに、なんて礼儀正しい選手なんだろうと感じた。

その日の登板後には即席サイン会を実施。今年の春季キャンプや登板がない日の練習後などにも丁寧にペンを走らせ、球場を訪れたファンを喜ばせていた。ここ2年は右ひじ手術やコンディション不良の影響で満足のいく結果を残せていなかった。そんな苦しい時期に「応援してくださるファンの皆さまのおかげで心が救われる部分もあった」。だからこそ人一倍ファンを大切にするのだろう。

ユーモアあふれるコメントも荘司の魅力だ。立大時代に対戦経験がある宗山が入団した際は「彼にとってすごい良かったんじゃないですかね。対戦しないから。ただ、僕のレベルで打てなかったら、他にいいピッチャーたくさんいるんで、そんな甘くないよって。誰目線って感じですけど(笑い)」などとジョークを飛ばすこともあった。

エース候補の期待を背負いながら苦しんできた右腕が、初完投初完封&初の規定投球回到達で一つ壁を乗り越えた。【山田愛斗】